2018年4月1日から、非正規社員の無期労働契約への転換が始まる。2013年に施行された改正労働契約法に基づき、同一の事業所で5年以上働いた有期契約社員は、本人の申し出によって無期雇用として働けるというものだ。これを受け連合は7月20日、「有期契約労働者に関する調査」の結果を発表した。

食堂を利用できない非正規社員は40%、駐車場に至っては45%が「利用対象外」の待遇

調査期間は4月21日〜4月24日の4日間で、全国の20歳〜59歳の有期契約労働者1000人から回答を得た。

改正労働契約法の第20条では、不合理な労働条件の禁止を掲げている。これは、雇用期間の定めを理由に、有期契約労働者に不合理な労働条件を課してはならないというものだ。しかし今回の調査結果からは、正社員と非正規社員の間に様々な格差があることが改めて浮き彫りになった。

例えば、通勤手当の支給は、非正規労働者の39.2%が対象外となっている。ボーナスは71.1%、退職金に至っては88.4%が支給対象外だ。

労働組合の有無と支給対象に入っているか否かの関連を見ると、ボーナス支給が対象外になっている割合は、組合がある人は58.9%、無い人は72.7%と、組合がある勤務先のほうが非正規社員を支給対象として扱う傾向が見られた。

施設利用といった福利厚生面でも、正社員との差が存在している。駐車場、食堂、休憩室の利用が出来ない非正規社員は、それぞれ45.4%、35.9%、16.9%いた。慶弔休暇は44.9%が、健康診断は32.2%が対象外と答えている。

教育訓練に至っては51%と、半数程度が対象外のようだ。非正規社員の育成に手をかけようとしない企業の多さが明らかになった。

無期雇用への転換は「待遇は変わらないから意味がない」が54.5%

不合理な労働条件の禁止や無期契約への転換について、どちらか一方を知っている非正規社員507人を対象にどのようにして知ったか聞いたところ、「マスコミ」が50.7%で最も多かった。「勤務先からの説明」は35.9%、「インターネット」が26%だった。

また、無期労働契約への転換についてどう思うか聞くと、「契約期間が無期になるだけで待遇が正社員と同等になるわけではないから意味が無い」が54.5%で最多、「無期契約に転換できる可能性があるからモチベーションが上がる」が37.1%で続き、「契約更新して働き続ける可能性が狭まる」が31.3%だった。

無期契約への転換を1つの希望と捉え、前向きに受け止める気持ちもあれば、長く働き続けることが難しくなるのではないかという懸念も抱えているようだ。