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連載「働き男子、働き女子のマネーのたしなみ」では、ファイナンシャル・プランナーとキャリアコンサルタントの資格を持つ鈴木暁子さんが、働く人が知っておきたいマネー情報をご紹介します。隔週木曜日更新予定。

7月も後半。多くの人は、ボーナスを支給されてからほぼ1カ月がたつ頃です。貯金通帳の残高がググッと増えてワクワクしたのは良いけれど、さて、そのボーナスの行方はどうなっていますか?

まとまったお金が振り込まれ、気前よく買い物をしてしまう人、あるいは毎月の赤字を補てんし、ここで家計の帳尻を合わせる人も少なくないようです。「買い物した後、赤字を補てんした後に余った分があるからそれを貯金しておこう」では、いずれ教育費や住宅ローンの負担が増え、「余らない」時期が訪れたとき、貯金ができなくなってしまいます。

また、毎月の給料から10万円単位の貯金をしようとしても難しいですが、ボーナスであればそれも可能でしょう。毎月の貯金にボーナス貯金も加えることで、貯金のペースはグッと加速します。ボーナス貯金を確保するために、お金のとのつき合い方を見直してみましょう。

○使うために、まず貯蓄分を確保しよう

ボーナスからも貯蓄とはいうものの、お金は貯めることがゴールではなく、良い使い方をしてこそ生かせます。貯蓄分を確保した上で、残りは使っても良いのです。

使う前にまず貯蓄分を確保する方法を先取り貯蓄といいますが、これはボーナスでも同じです。よほど計画的でまとまった必要支出でない限り、ボーナスから自由に使えるのは支給額(貯蓄可能額)のうち2〜3割程度までとみておくのが良いでしょう。つまり7〜8割の貯蓄を確保した残りということです。住宅ローンや奨学金などの返済がある人は、返済後の金額が貯蓄可能額と考えてください。一方、赤字の補てんをした場合は、その分使えるお金が少なくなります。

ボーナスの中から使って良いお金はそれなりにまとまった金額のはず。それを赤字補てんのために使ってしまい、自由に使える分が中途半端になってしまうと、使っても満足度は半減してしまいます。貯め上手は使い上手ともいいます。貯める分はしっかり貯めた上で、使う分は満足度の高い使い方をしましょう。メリハリをつけると我慢している感がなく、貯蓄が苦にならなくなります。

○勤務先の制度を中心に手間をかけずに仕組みづくり

先取り貯蓄は、手間をかけず、意識せずにできる仕組みづくりがストレスなく貯められるコツ。勤務先に財形貯蓄制度があるのであれば、毎月積み立て分のほかにボーナス積み立て分もプラスしましょう。制度がなければ、金融機関で自動積立預金をしてくれる商品でも構いません。

ただし、財形貯蓄制度や積立預金などは現在金利がほとんど期待できない状況です。貯めることはできても増やすことができません。若い世代は資産形成をする期間がたっぷりあります。預貯金だけでなく、一部は投資信託など少しずつ投資性の金融商品を購入していくのも良いでしょう。この場合も、投信積立といって、証券会社では定期定額で投資信託を自動的に買い付けてくれる仕組みがあります。

○お金との付き合い方を見直してみよう

メリハリのあるボーナス貯金を継続するために、お金とのつき合いかたも見直してみましょう。まずは毎月の家計は月収の中でやりくりをすること。これは家計管理の鉄則です。ボーナスで帳尻合わせをせずにすめば、ボーナス貯金はもちろん、自由に使えるお金も確保できますよ。

また、生活水準を変えないことも重要です。昇給した分は生活費へ回すのではなく、貯蓄分を増やしましょう。昇給分はボーナス算定にも影響しますから、毎月の貯蓄+ボーナス貯金に拍車がかかります。

住宅ローン以外の借入金がある人は、まずは返済を早めに完済させましょう。預貯金で受け取る利息より、返済しなければならない利息の方がはるかに高くとられています。ローンや分割払いで買い物をするのが習慣になると、どうしてもボーナス一括払いなどを使ってしまいがち。その分、ボーナスから自由に使える予算が減ってしまいます。住宅ローン以外の借入金は避けるようにしましょう。

毎月貯蓄+ボーナス貯金でまずは100万円を目指しましょう。100万円が貯まると「崩したくない」という心理が働きます。これはあなたが貯蓄体質になってきた証拠。ここまでくれば300万円、500万円を目指すのも決して高すぎるハードルではなくなります。

○執筆者プロフィール : 鈴木暁子

ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者)。キャリアコンサルタント。FPオフィス Next Yourself代表。

「多様化するライフスタイルに応じたライフプラン・マネープランづくりが重要」という視点で、企業、自治体、大学オープンカレッジなどで年間約50回のセミナー・講演を行うほか、新聞、雑誌・WEBなどで精力的に情報発信をしている。

「お金はいい使い方をしてこそ活きる」をモットーに、これまでに数百件の家計診断のほか、 個人コンサルティングも行っている。資産運用、ライフプランニングを得意とし、特に共働き夫婦のライフプランニング、リタイアメントプランニング、高齢期のお金と住まい、相続設計に力を入れている。著書に『100歳まで安心して暮らす生活設計』(実業之日本社)。