16F1第20戦ブラジルGP。頭部保護システム「Halo」を装着してテスト走行に臨むフェラーリのセバスチャン・ベッテル(2016年11月11日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)のストラテジー(戦略)グループは19日、コックピットでドライバーの頭部を守る安全装置「Halo」について、その有効性が限定的とされながらも2018年シーズンから導入することを決定した。

 F1ドライバーのジュール・ビアンキ(Jules Bianchi)選手とインディカードライバーのジャスティン・ウィルソン(Justin Wilson)選手が命を落としたことを受け、最近2年間のモータースポーツ界では新たな安全装置の導入を模索してきた。

 同グループは声明で、「マシン正面に設置する新たな保護システムを導入することについて、2016年7月にストラテジーグループが全会一致で採決したことに加え、ドライバーからの多くの支持があったことを受け、国際自動車連盟(FIA)は2018年からHaloを導入することを決定した」と発表した。

「チームの協力を得ながら、デザインの特徴はこれからさらに改良されていくことになる。この5年間で多くの装置が開発されテストが行われてきた結果、Haloが全体的に最も高い安全パフォーマンスを示してきたことが確認された」

 しかしながら、英オートスポーツマガジン(Autosport magazine)によると、この日の会議では10チームのうち大多数がHaloに反対票を投じたにもかかわらず、FIAは安全性を理由に導入決定を押し通したと伝えられている。

 2016年にフェラーリ(Ferrari)が初めてテストを行い、レッドブル(Red Bull)のクリスチャン・ホーナー(Christian Horner)代表いわく「不細工な解決策」と称したHaloは、これまで全チームが試してきた。

 世界王者のタイトルを3度獲得しているメルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)は、昨年はじめてウィッシュボーン(鳥の叉骨〈さこつ〉)のような形でコックピットの正面に突き刺さっているHaloを目にした際、導入については慎重ながらも前向きな姿勢を示していた。

「F1マシンには似合わないけど、かなり注目しているよ。安全性についてはとても深刻にとらえている。まだ改良の余地はあるはずだ。無視することはできないし、もっとどうにか見栄えが良くできれば(望ましいことだ)ね。だけど、安全装置は全員が受け入れるべきだ」

 前週開催された第10戦英国GP(British Grand Prix 2017)のフリー走行では、別の頭部保護システム「シールド」の初テストが行われた。

 しかし、世界王者のタイトルを4度獲得しているフェラーリのセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)は、シルバーストーン・サーキット(Silverstone Race Circuit)でめまいを訴えわずか1周でテストを中止し、「午前中の走行で試したら、少しめまいがした。前方の視界があまり良くなかった」とコメントした。

「湾曲しているためか少し視界がゆがんでしまう。それにストレートではかなりの吹きおろしがあって、それでヘルメットが前に押し出されてしまった。もう一度装着して走る予定だったが、気に入らなかったから外すことにした」
【翻訳編集】AFPBB News