データから客のニーズを発見する方法

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寒ければ寒いほど、ホットコーヒーが売れる。このように一方が変化するともう一方もそれに応じて変化する関係を相関関係といいます。もし2つの商品を売りたいとき、「実は○○を買った人は××も買う傾向がありまして……」という営業トークができたら、かなり魅力的に映るはずです。

正確な相関関係というものは目に見えないため、数字とグラフを使って視覚化する必要があります。そう聞くと、「そんな分析するようなデータも技術もない」と尻込みするかもしれません。安心してください。誰でもできる方法があります。

それは散布図を作ることです。散布図とは、2つのデータの一方を縦軸で、一方を横軸で表したもの。この分布が右上がりの直線を描くようなまとまりがあると正の相関関係がある、特別な規則性がなければ相関性がないと考えます。

ここで大事なのは、データ量でも緻密な統計分析でもなく、相手にとって「面白い発見」であるかどうかです。それまで見えなかったものが突然見えたとき、人はその発見を提供してくれた相手に感謝するもの。プチサプライズは、必ずあなたの評価を上げるはずです。

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【STORY】美白化粧品をもっと売っていきたいX店で新たなキャンペーンを打つことになった。何の商品をセット販売するのが適しているのだろうか? 山田さんは、近い客層と店舗を持つY店のデータを活用してキャンペーンの方向性を検討し始めた。

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1.類似データから探る

参考にしたい販売データさえ入手できれば、散布図は簡単に作れる。エクセルファイル内のグラフ化したいデータ範囲を選択→グラフを挿入→散布図を選択すればいい。

2.散布図から相関関係を見つける

傾向がざっくり右上がりの直線で表現できる状態は、正の相関関係があると言っていい。またエクセルの関数(=CORREL)を使えば相関係数の算出も可能だ。係数は−1から1までの範囲に収まり、一般的には0.7以上だと正の関連性が強いと考えられる。

3.相関関係を売り上げにつなげる

多くの商品や様々な年齢層の中から、意外な相関関係が見つかることがある。相関関係の高いものが判明したら、実際にそれらを組み合わせたキャンペーンなどを試してみたい。すると、さらに大きな規模で実施するときに成功する確率が高まる。

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【結論】見つけた相関関係の強い2つの商品を、X店でも一緒に売ろう!

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[POINT]%の整数計算

12%の数字を計算するとき、「×0.12」と小数の掛け算をするのは、小数点の位置や繰り上がりなどを気にする必要があって、非常に面倒だ。ざっくり12%だったら、「÷8」と整数の割り算で覚えてしまったほうが、イメージをつかみやすい。すばやく答えを出せる者には、“できる”雰囲気がただようはず。

▼整数で1回だけ割り算する
整数で割る行為⇒得られる数字
10で割る⇒10%
9で割る⇒ざっくり11%
8で割る⇒ざっくり12 %
7で割る⇒ざっくり14%
6で割る⇒ざっくり17%
5で割る⇒20%

例)12〜13%がざっくりいくらか知りたいとき
50%⇒2で割れば概算できる
▼その半分
25%⇒4で割れば概算できる
▼その半分
12〜13%⇒8で割れば概算できる

例)8%がざっくりいくらか知りたいとき
33%⇒3で割れば概算できる
▼その半分
16〜17%⇒6で割れば概算できる
▼その半分
8%⇒12で割れば概算できる

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BMコンサルティング代表 深沢真太郎
「ビジネス数学検定」日本最上位1級。企業研修などでビジネス数学を指導。『数学女子 智香が教える 仕事で数字を使うって、こういうことです。』など著書多数。

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(BMコンサルティング代表 深沢 真太郎 文・構成=鈴木 工、岩辺みどり)