発売前に映像化決定! 講談社刊

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 ノンフィクション作家・清武英利氏による最新著書「石つぶて 警視庁 二課刑事の残したもの」(7月25日発売)がWOWOWで映像化され、11月から放送されることが決定した。清武氏の前作「しんがり 山一證券 最後の12人」を2015年にドラマ化した「連続ドラマW しんがり 山一證券 最後の聖戦」のスタッフが再結集し、2001年に発覚した「外務省機密費詐取事件」が題材の社会派作品に挑む。

 「しんがり」では、四大証券会社の一角だった山一證券の自主廃業から始まった混乱と、その終息に向け奮闘し続けた社員たちの姿を追った清武氏。新たなテーマに選んだのは、政官界を揺るがした外務省機密費詐取事件だ。警視庁捜査二課に属する“石つぶて”たちが、組織に抗いながらこの事件を掘り起こし、“三悪人”と呼ばれた外務省役人たちによる衝撃的な悪事を暴くさまを描き出す。

 清武氏は「万年巡査のまま終わろうとする友人から、こんなメールをもらったことがあります。『見返りなど微塵も期待しない、歴史上に無名の士としても残らない、石礫(いしつぶて)としてあったに過ぎない。僕は奉職しているかぎりひそかにその覚悟だけはいつも持っていようと、思っています』」と述べたうえで、今作に込めた思いを「その言葉に重ねて、清廉に、かつ激しく生きた捜査二課刑事たちの人生を残したいと思いました」と説明する。そして「原作の『石つぶて』とこのドラマは、外務省機密費詐取事件を題材にしていますが、刑事の捕物帳ではありません。むしろ前作の『しんがり』で描かれたような、組織の餌付けを拒んで己を貫く人間たちのドラマとして見ていただきたいのです。無名の刑事たちが、総理官邸でひそかに使われている『機密費』の存在を暴いたことは記憶にとどめておいてほしい事実です。石ころのような刑事の一念が、巨大な山を突き崩すこともあります」と思いの丈を明かした。

 演出を手がけるのは、「しんがり」のほか映画「沈まぬ太陽」「柘榴坂の仇討」などで知られる若松節朗監督。「天才少年棋士・藤井四段の至高の頭脳が有れば良いのだが、何とも難しい題材を選んでしまった」と吐露しながらも、「反面、刺激性の強い臭いのする予感もするのだ。社会主義みたいなノンフィクションと言ってしまえば堅苦しく思われるが、これが実に面白い。人間たちの葛藤とサスペンスが隅々に描かれている」「国民があまり知ることの出来なかった外務省組織の犯罪の驚くべき一端を描きます。皆様の期待を裏切らないよう、スタッフ一同強い意志を持って、真摯に制作に励みたいと思います」と意気込んでいる。

 「連続ドラマW 石つぶて 警視庁 二課刑事の残したもの」は、11月から毎週日曜午後10時に放送。