白鵬、初黒星も揺るぎない大横綱の風格 大相撲名古屋場所

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 大相撲名古屋場所は11日目を終え、これまでただ1人全勝だった横綱・白鵬が関脇・御嶽海に敗れた。前日に通算勝利数を歴代2位となる1046までのばし、魁皇の持つ歴代最多勝利まであと一つと迫った白鵬だったが、初黒星を喫し大記録到達は12日目以降に持ち越しとなった。

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■敗れるも横綱相撲は変わらず

 館内に座布団が飛び交う中、小首をかしげるしぐさを見せたものの、どこか余裕の表情にも見えた。

 立ち合い、素早く右上手をとったものの左四つとなり、御嶽海に振り回される形で後退、足を掛けるもそのまま土俵を割った。今場所、3度目となる右の張りをみせたが、初めて優位な形に持ち込めず後手に回った格好となった白鵬。

 それでも、「硬さがあった」と取組後のコメントで語り、敗因を冷静に分析しているように、歴代最多勝利を目前にした横綱の真価が下がることはない。

 今場所では4日目の貴影勝戦での、まるで稽古場を思わせるような間合いの取り組みが話題を呼ぶなど、「魅せる」相撲でも楽しませている。また、連日の変化に富んだ立ち合いも観ている者を意識しているかのようだ。相手と正面からぶつかり受け止める日もあれば、右・左での張り差しや、8日目の業師・宇良との一番では相手の視界を掌で遮ってまわしをとるなど、様々な動きをみせている。明らかにこれまでの白鵬と一線を画す相撲の内容だ。

 およそ1年ぶりとなる2場所連続優勝へ邁進しながらも、活躍が期待された横綱・稀勢の里や鶴竜、大関・照ノ富士や平幕・遠藤らが休場している今場所、自らがあらゆる話題を振りまき、盛り上げようとしていると見るのは考えすぎか。

■目前の歴代最多勝

 優勝争いでは平幕の蒼山が2敗となり単独トップのまま変わらず。対抗馬になるはずの横綱・日馬富士や新大関・高安もすでに3敗と、白鵬の「圧倒的な」優位は揺るぎそうもない。11日目に喫した敗北は歴代通算最多勝利という大記録、そして39回目の幕内優勝を目指す大横綱・白鵬にとって、ふんどしを締めなおす十分なきっかけとなる黒星と言えるかもしれない。