Image: Charley Gallay/Gettyimages


食卓にもどんどんAmazon(アマゾン)。

Amazonは今あらゆる領域に出没範囲を広げていますが、今度は食材キット宅配サービスに参入するかも、というかもう事実上参入していることがわかりました。The Timesによれば、発覚のきっかけになったのは、Amazonによる商標登録申請です。

食材キット宅配サービスは、ネットスーパーのように生鮮食品をただ宅配するのではなく、「夏野菜のパスタセット」のように特定の料理に必要な食材を必要な分だけ、調味料とレシピまでセットにして届けてくれます。単に食材を買うよりはだいぶ割高だけど、外食やデリバリーよりは安くて体にも良いし、料理の楽しみもあるし、食材が余らないのもメリットです。米国では「Blue Apron」が先駆けとしてよく知られています。

米国特許商標庁で公開された申請情報によると、Amazonが提出したのは「WE DO THE PREP. YOU BE THE CHEF.(私たちが支度します。あなたはシェフになりなさい。)」というフレーズ。これは商標として出されているので、ちょっと長いですけどサービス名になるんでしょうか。この商標の説明書きには、「肉や鶏肉や魚、シーフード、果物または野菜に、ソースまたは調味料も含めた加工調理済み食品キット、食事としての調理・盛り付けの準備ができたもの」などと書かれています。

Amazonは最近、自然派スーパーWhole Foodsを買収して話題になりました。消費生活の中でも特に重要な食品市場を獲得すべく、本腰を入れてるんだなぁという感じがしてきます。とはいえ、Amazonはすでに生鮮食料品宅配サービスAmazon Freshを運営していて、米国ではその中で食材キットも取り扱い始めています。そういう意味では、商標申請して新規参入、というよりも、ひっそり参入していた、と言ったほうがいいのかも。そんなに騒ぐことではないですね。

もちろん、競合にあたる会社からすると「へえ〜」じゃ済まされないものがあります。特に上にも書いたBlue Apronは6月末に上場したばかりなのですが、そもそも上場前から公開価格を引き下げたりと景気の悪い状況で、上場後も株価は下がりっぱなしでした。そこへ来て今回のAmazon進出の報道があって、10ドル(約1,100円)で公開した株が記事執筆時点ではその3分の2以下の6ドル台前半に突入しています。他にもBlue Apronを追随したスタートアップがたくさんいるのですが、資金力も流通網も認知度も圧倒的であるAmazonにみんな対抗できるのか、心配です。

ともあれユーザーの立場で見れば、「明日の夕食の買い出しに行く時間がない!」みたいなときでも、Amazonでポチっておけば家で美味しいごはんが食べられるようになるのでしょうから、うれしいことですね。

みんなが使うようになるとしたら、本の流通がAmazonで変わってしまったように、食品の流通も大きく変わっていくんでしょうか?


Image: Charley Gallay/Gettyimages
Source: 米国特許商標庁, Amazon, The Times, MarketWatch, BuzzFeed

(福田ミホ)