<後編>【株式会社スリーボンド】社員インタビュー

写真拡大

理系のシゴトバ

<後編>【株式会社スリーボンド】社員インタビュー

−基本情報−
【本社所在地】東京都八王子市
【従業員数】2780名(2016年12月末現在、グループ従業員数)
【事業内容】スリーボンドグループの中核を担っている企業。工業用シール剤、接着剤およびその塗布装置の開発・製造・販売に関する企画・管理などを担う。
−スリーボンドのすごいトコロ−
世界23カ国155カ所に拠点を構える、世界有数のシール剤の総合メーカー。特に強みとしているのが自動車産業向けのシール剤。創業者が自動車から路上に漏れ落ちたオイルを見たことがきっかけで、最初の商品である液状ガスケット(シール効果のある液状の物質)を開発したことから、シール剤メーカーとしての歴史が始まった。現在は、自動車だけでなく、スマートフォンやタブレットなどの電子機器、ガスや水道管など身近なところでスリーボンドの商品が活用されている。特にスマートフォンやタブレットなどのディスプレーを構成するパネルを貼り合わせるシート状の接着剤は、同社ならではの技術によって実現できている。

前編では【スリーボンド 研究開発部 開発二部 機能材料開発課】のシゴトバを紹介しました。
後編では岡山竜大さんに入社の決め手やシゴトバの魅力、これから就活を迎える学生さんへのアドバイスなど、お話しいただきます。

■ <後編>「スリーボンド」で活躍する社員にインタビュー


−学生時代の専攻を教えてください

広島大学大学院工学研究科応用化学専攻を2014年に修了し、スリーボンドに入社しました。私の専門は物理化学。水素原子の包摂(一定の範囲に閉じ込める)に関する研究を行っていました。水素原子には抗酸化作用など、さまざまな可能性があります。しかし、活用したくても現実世界においては、酸素と結び付いて水になるなど、単体では存在しません。ですが、包摂すると水素原子を保存・デリバリーできるようになります。そのための研究でした。

 

−就活中の企業選びで大切にしていたことと、入社の決め手を教えてください

大学時代の専門を生かすことにはこだわりませんでした。幅広い視野から就職先を選びたいと思ったからです。そこで、私が企業選びの時に大切にしていたことは、作っている商品に面白みがあるかどうか、という点と、研究開発職に就けるかどうか。この2つを軸に企業選びをしました。ですので、特に業界は問いませんでしたね。面白い商品があるかどうかについては、先輩に話を聞いたり、リクナビなどの就職情報サイトを見たり、実際に気になった企業は説明会に足を運んだりして情報収集しました。

 

もちろん、スリーボンドも面白みのある商品を開発している企業でした。私が引かれたのは、ネジロックというボルトやビス、プラグなどのネジ部にネジを締めると硬化反応するというマイクロカプセル化した反応性固着剤をネジ部に塗布することで、ネジ自体にロックとシールの機能を持たせることができるというものでした。大学で行われた会社説明会でこの商品が紹介され、がぜん、スリーボンドに興味を持ちました。

 

タイヤメーカーなど、さまざまな企業の面接を受けましたが、スリーボンドは第1志望でした。その理由は以下の3つです。

1. 面白い商品がある
2. 人柄が良い
3. 福利厚生がしっかりしている

 

面白い商品については、先の通りですが、人柄の良さは説明会や面接などで感じました。複数の人に接しましたが、いずれもすごく丁寧で温かく、居心地の良さを感じました。
面白い商品があり、研究開発職に携われ、人柄の良い人たちが集まっている企業でも、給与面や福利厚生面はやはり気になります。そこで『就職四季報』などを使って、福利厚生や給与などもしっかりチェックしました。スリーボンドは年間休日も130日と、平均(一般的には120日のところが多い)よりも多く、まとまった休みが取りやすいということでした。また住宅手当も充実しており、若手だと社内規定で決められた条件内であれば毎月1万円負担で好きな部屋に住むことができます。社員を大事にしてくれる企業だなと思い、スリーボンドに入社を決めました。

 

−入社してから感じるスリーボンドの魅力は?

お客さまとの距離の近さですね。一般的な研究開発職というと、お客さまとあまり接点がないイメージですが、前編でもお話をした通り、私たちはお客さまの所にうかがうこともあります。お客さまの声を聞けることは、うれしいことですし、やりがいにもなります。
私たちが開発、提供している工業用シール剤は、身近なものに使われていることが多いのが特徴です。例えば、私の担当している商品は多くの人が使っているスマートフォンに用いられているため、売上額もそれなりに大きい。それもこの仕事の魅力です。またシート状接着剤は歴史が短いため、未知な部分が多々残っています。そういったところを見つけていける面白さもこの仕事にはあります。

 

−研究開発部 開発二部 機能材料開発課で必要とされるスキル・知識はありますか?

基本的な化学の知識があれば、ほかには特に必須の知識はないと思います。接着剤の開発には高分子の知識が必要になりますが、それは仕事をしながら身につけていくことができます。したがって出身専攻もさまざま。私のような物理化学もいれば、有機化学、生物、農学出身者もいます。また接着剤を塗布する機械の研究開発もしているので、機械や電気系の出身者もいます。

 

専門知識よりも大事になるのはコミュニケーション能力。よくコミュニケーション能力と社交性を混同している人がいますが、コミュニケーション能力とは意思伝達する力です。意思伝達する力があれば、困難なことにぶつかってもいろいろな人に相談ができるので乗り越えていけるからです。もう一つ求められるのはチャレンジ精神。やりたいと思えばやらせてくれる環境がありますが、自分から動かなければ何事も始まりませんからね。個人的に重要だと思っているのが、英語ですね。海外のお客さまとのやりとりは駐在の方を介すれば困らないのですが、できるに越したことはありません。私も今、勉強中です。

 

−入社を目指す学生さんへアドバイス

就職活動の際には、まず自分のやりたいことを明確にし、次に企業をしっかり研究することです。そしてやりたいことができる企業が見つかれば、妥協しないこと。採用してもらうことを第一に考えてしまうと、入社してから「この仕事は自分のやりたいことではなかった」とミスマッチを起こしてしまう可能性が高くなると思うからです。自分が入りたいところに入れるよう、粘ってほしい。自分のやりたいことができる企業に入ってほしいと思います。

 

■ 人気の食堂は日替わり定食が3種類


社員に人気の食堂です。ガラス張りで明るいので、リフレッシュにも最適。日替わり定食は和食、洋風、中華の3種類あり、いずれも350円。パスタ・カレーは250円、麺類は200円で食べられます。
「おいしくて安いので人気の食堂です」(岡山さん)

 

クラブ活動も盛んに行われています。ランニング部もその一つ。写真は、第19回白馬スノーハープクロスカントリー大会に出場した時の記念のひとコマ。活動は不定期ですが、年平均2〜3回、このような大会に出場しているそうです。

 

取材・文/中村仁美  撮影/平山 諭