蔡一峰氏(後列右1)

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(高雄 19日 中央社)高雄市政府は、市内に残る老朽化した眷村(軍人村)の保存と活性化を図るため、希望者が無料で入居できる代りに古い家屋を修繕し、守っていく「以住代護」プロジェクトを進めている。アーティストや団体などに入居を呼び掛けてきた。現在徐々にその成果が現れ、対象となる眷村の一つ、黄埔新村(鳳山区)はちょっとした「アーティスト村」の様相を呈し始めている。

黄埔新村は、台湾に最初に設けられた眷村。前身は太平洋戦争勃発を受けて建てられた日本軍の宿舎。戦後、中華民国政府に接収され、中国大陸から進駐した国軍とその家族が暮らした。近年、老朽化が進んだことで取り壊しの話が持ち上がったが、日本統治時代の家屋が残っており、規模も大きいことから、高雄市政府は2013年に文化資産に認定。保存・活性化を目指し、2015年、「以住代護」プロジェクトをスタートさせた。

入居者の一人、文藻外語大学(高雄市)伝播芸術科の蔡一峰副教授は、同村が台湾眷村史の出発点であると感じて、昨年、移住を申請した。映画畑出身のキャリアを生かして、日本家屋の名残をとどめる古い建物を映像ワークショップに生まれ変わらせ、学生を率いて1年の歳月をかけて村の生活を記録、ドキュメンタリー映画などに仕上げている。今後も住民の一人として、村の変遷をカメラに収めていくという。

(王淑芬/編集:塚越西穂)