■『過保護のカホコ』が視聴率2桁スタートを切る

 7月12日からスタートしたドラマ『過保護のカホコ』だが、初回視聴率は11.6%と好調な出だしを見せた。脚本を担当しているのが『家政婦のミタ』を担当した遊川和彦ということで話題となった本作。だが、第1話を見る限りは主演である高畑充希の演技力に助けられているように見えた。

【こちらも】『家政婦のミタ』の脚本家×高畑充希のドラマ!『過保護のカホコ』はブームを起こすか?

■徹底した過保護な環境で育った女子大生を描く『過保護のカホコ』

 大学生の加穂子(高畑充希)は就職活動中。しかし、20社以上も試験を受けたが1社も内定をもらえずにいる。母親の泉(黒木瞳)は娘の面接練習などに付き合う良き母に見えるが、実は過保護に育てた人間の1人。

 面接練習でも自分の意見を述べ、加穂子にその通りに実行するように促す。さらに、毎日娘と一緒に思い出のDVDを鑑賞するなど、その過保護ぶりは徹底していた。その様子を見ている父の正高(時任三郎)はいつも改善しないといけないと思いながら、結局は傍観するしかできなかった。しかも、加穂子が困っている顔を見るとつい甘やかしてしまう自分にも葛藤している。

 そんな甘い親に育てられた加穂子だが、大学にて麦野初(竹内涼真)に出会う。画家として成功することを目指す麦野は、甘やかされて育てられた加穂子を見て「おまえみたいな若者が日本をダメにする」と罵る。しかし、今まで人から否定されたことのない加穂子は、その言葉の意味がわからず表情が固まってしまった。

■はじめて労働に従事することで「食」の喜びを噛みしめる

 麦野に罵られながらも、とりあえず就職活動を続ける加穂子。その中で再び麦野と出会い、彼が描いている絵を見せてもらう。その絵をまったく理解できなかった加穂子だが、麦野はムキになって「お前は何のために働くんだ」と問う。後日、加穂子が麦野に働く意味を問うと、アルバイトを紹介されることになる。

 加穂子は麦野の紹介で初めてティッシュ配りのアルバイトを行うことになる。はじめは無言でぎこちなかったが、次第に慣れて笑顔で対応できるようになる。さらに、ティッシュ配りの間にピザ配達も行うことになるが、彼女の対応が会社に評価されることになった。

 仕事を終えた後、麦野はバイト代を渡して一緒にファミレスで食事を取ることになる。いつもはぼそぼそと食事をする加穂子だったが、仕事終わりの疲れもあってがっつくように食べた。そのままファミレスで眠りこけることになるが、その寝顔に見惚れた麦野は彼女を写生する。朝になって目覚めた加穂子がその絵を見ると、感激して麦野に「人を描く画家になるべきだ」と背中を押す。

■高畑充希の演技が最大の魅力か

 順調な出だしを見せた『過保護のカホコ』だが、演出やストーリー面では少しすべっているところもあった。しかし、加穂子や麦野は現代人を集約したような人物で、どちらも「仕事とは」の問いに答えられないキャラクターとして成立している。特に、麦野は意識は高いが結局は何もできていない現代人としてうまく表現されているように思う。

 物語としてはまだ未知数の部分が多いが、とにかく高畑充希の演技力が光る作品となっている。コロコロと変わる感情を表情一つでしっかり伝える演技力には脱帽だ。遊川和彦は、過去作の『女王の教室』や『家政婦のミタ』でも脚本によって主演女優の魅力を引き出しているだけに、高畑がもう一枚皮がむける可能性も十分にあるように感じる。

 『過保護のカホコ』は毎週水曜日夜10時から日本テレビ系にて放送中。