全国ワンマンツアー『Hello Sleepawalkers 2017 “シンセカイ”』のファイナル公演(撮影=Yosuke Torii)

 男女ツインボーカル5人組ロックバンドのHello Sleepwalkersが7月13日に、東京・恵比寿LIQUIDROOMで全国ワンマンツアー『Hello Sleepawalkers 2017 “シンセカイ”』のファイナル公演をおこなった。2月15日にリリースされたミニアルバム『シンセカイ』を引っさげて、5月27日の広島を皮切りに、全国8カ所を回るというもの。ニューアルバムから全曲、デビューアルバム『マジルヨル:ネムラナイワクセイ』から「月面歩行」、アンコールではシュンタロウの弾き語りで「夜明け」など全20曲を披露。ナルミは「私たちはずっと走り続けるし、またこうやってみんなに会いに来たい」と、まだ見ぬ次のワンマンライブへ向けて涙を浮かべながら決意を告げた。

この瞬間のために書いた楽曲「新世界」

(撮影=Yosuke Torii)

 ステージ後方のカーテンには「Hello Sleepwalkers」の文字が存在感を放っていた。BGMにはアーバンなミュージックが流れ、その音で静かに高揚感を煽っていくようだった。定刻を少々過ぎ、会場は暗転。歓声と拍手がフロアから響き、もの哀しいピアノの旋律に導かれるように、ユウキ(Dr)がステージに登場。ドラムのフロアタムの低音が響き渡ると、それを合図にマコト (Ba)、ナルミ (Gt&Vo)、シュンタロウ (Vo&Gt)、タソコ (Gt)の順にステージに。さらなる歓声に包まれるなか、オープニングを飾ったのは「Perfect Planner」。「絶望的なバッドエンドを希望のある未来に塗り変えていく...」決意の楽曲で、まずは内面からオーディエンスを燃え上がらせる。

 続いては、盛り上がり必至のナンバー「神話崩壊」で、ギアを一気に上げ加速。さらに『シンセカイ』から「Rollin’」を披露。ユウキのバスドラムが会場の空気を震わせ、その心地よい音圧感を保ったまま「Jamming」に突入。体が自然と動きだしたくなるダンサブルなサウンドは、会場をライブハウスからクラブのようなダンス空間に変えていった。そして、シュンタロウが「一瞬一瞬を逃さないように付いてきてください」と投げかけ、難易度5つ星を誇るナンバー「2XXX」。エモーションとテクニックが見事に融合された楽曲で、会場の温度はさらに上昇

 「Sleep Tight」ではシュンタロウはハンドマイクでパフォーマンス。オーディエンスを煽りながら、エネルギッシュな歌を届けていく。以前小媒体のインタビューで“最強のドM曲”と話したインストナンバー「Sundown」へ。旋律が絡み合うトリプルギターによるアンサンブル、中間部のマコトのスラップ奏法がインパクトを与え、一味違った空間を創り上げていた。ここで、ユウキのドラムソロへ。ドラムセットを余すことなく使用し、緩急をつけたグルーヴでダイナミックに展開。オーディエンスもその演奏に興奮を隠せない様子。

 MCではツアー中にシュンタロウとマコトが誕生日を迎えたことにより、「ケーキが2回も食べれた」と嬉しそうに話すナルミ。シュンタロウはツアーを振り返り「全箇所あっという間だった。終わりたくなくてずっと喋ってた感じ」と振り返る。さらに衣装についての話題など、演奏中とは180度違うゆるっとした空気感をMCでは作り出す。

 続いて1stアルバム『マジルヨル:ネムラナイワクセイ』からドラマチックな展開で魅了する「月面歩行」、さらに入り組んだ難解なフレーズを丁寧に演奏していく「環状遊泳」と懐かしいナンバーを立て続けに披露。久しぶりの楽曲にオーディエンスもその音を堪能し、そして、『シンセカイ』から力強いリズムの上に繊細なメロディのコントラストで広がりを与えた「DNAの階段」。ナルミの凜とした歌声が印象的に響き渡った。

 さらなる盛り上がりを見せたのは、Hello Sleepwalkersの異色ナンバー「Worker Ant」。シュンタロウとナルミがギター置き、パフォーマンスすることにより、違ったベクトルのテンション感を与えていく。ナルミの「良くできました〜」の決め台詞から『シンセカイ』の収録曲の中でも異色な「YAH YAH YAH」でオーディエンスをさらに扇情させていった。ライブも終盤戦に差し掛かり、キラーチューン「猿は木から何処へ落ちる」でボルテージは最高潮まで高まり、「この瞬間のために書いた楽曲です」とシュンタロウが投げかけ、イントロでのタソコのトレモロピッキングがエキサイティングな、「新世界」へ突入。会場全体が未知なるものへ向かっていくかのように、それぞれが持つ感情の一体感は増していっているようだった。

みんなに強く想いが伝わるんだろう

(撮影=Yosuke Torii)

 シュンタロウがアルバム『シンセカイ』制作について話す。「前作『Planless Perfection』よりも悩んで書いた1枚でした。どうやったらんみんなに強く想いが伝わるんだろうと音や歌詞を朝まで考えました。音が生まれた時は真っ白な状態。その後にメンバーとアレンジして、ツアーで歌って、訴えて、色んな想いが乗っかって成長してきたアルバムになったなと思います。みんなと歌えて本当に幸せでした」と、様々な思いが詰まったアルバムだということを告げた。

 「最後に歌いたい曲を持って来ました。未来はいつだって怖いくらい眩しいけど、みんなと一歩進んで次の場所で会えるように...」と本編ラストは「日食」。今までのHello Sleepwalkersにはなかったナンバーだ。繊細なエモーションを叩きつけていくシュンタロウ。メンバーはステージを後にした。

 メンバーの名前を1人ずつコールするオーディエンス。ほどなくしてアンコールに応え、ステージにシュンタロウが1人で登場。エレキギター1本による弾き語りで「夜明け」を歌い紡ぐ。少しオリジナルよりテンポを落とし、声を振り絞るかのように歌い上げるシュンタロウ。朝焼けのような照明が照らすなか、時折感情を吐き出すように魂をぶつける歌声は、オーディエンスの心を揺さぶっていく。後半パートでは、「一緒に歌いませんか?」と投げかけオーディエンスとともにシンガロング。会場全体と気持ちが一つになった瞬間だった。

 4人が再びステージに登場し、ラストは代表曲「午夜の待ち合わせ」を届けた。本編では洗練された演奏を見せていたが、ラストはこのツアーの全てをぶつけるかのようにがむしゃらで、鬼気迫る演奏を魅せた。演奏が終了し、1人残ったナルミが涙しながら「ツアー8カ所、全部頭にこびり付いています。もう離れられないくらいあなたたちが愛しいです。次ワンマンで会えるのはいつになるかわからないけど、私たちはずっと走り続けるし、またこうやってみんなに会いに来たいと思っています」とオーディエンスと約束し、ツアーファイナルの幕は閉じた。

(取材=村上順一)

(撮影=Yosuke Torii) (撮影=Yosuke Torii) (撮影=Yosuke Torii) (撮影=Yosuke Torii) (撮影=Yosuke Torii)
(撮影=Yosuke Torii) (撮影=Yosuke Torii) (撮影=Yosuke Torii) (撮影=Yosuke Torii) 全国ワンマンツアー『Hello Sleepawalkers 2017 “シンセカイ”』のファイナル公演(撮影=Yosuke Torii)

セットリスト

『Hello Sleepawalkers 2017 “シンセカイ”』

7月13日 東京・恵比寿LIQUIDROOM

01.Perfect Planner
02.神話崩壊
03.Rollin’
04.Jamming
05.2XXX
06.Sleep Tight
07.Sundown
08.デジ・ボウイ
09.Bloody Mary
10.月面歩行
11.環状遊泳
12.DNAの階段
13.アキレスと亀
14.Worker Ant
15.YAH YAH YAH
16.猿は木から何処へ落ちる
17.新世界
18.日食

ENCORE

EN1.夜明け
EN2.午夜の待ち合わせ