「睡眠負債」という言葉をご存知ですか? 日々の「ちょっとだけ寝不足」が借金のように積み重なった状態のことで、“債務超過状態”まで至ると、日常生活における心身のパフォーマンスが落ちて仕事や生活で「冴えない人」になってしまいます。それだけでなく、うつ病やがん、認知症といった命に関わる病気のリスクまで高まるとも。

 

睡眠負債に陥らないためには、当たり前ですが毎日ちゃんと寝ることが大事。では、「ちゃんと寝る」とは一体どういうことで、どうすれば実践できるのでしょうか? 寝苦しく睡眠時間も減ってしまいがちな夏、寝付きを良くしてしっかり睡眠を取る方法について、空気清浄機ブルーエアの国内販売代理店セールス・オンデマンドによる勉強会に参加し、学んできました!

 

日本人の約4割は睡眠不足

今回、「ちゃんと寝る方法」を伝授してくれたのは、快眠セラピストの三橋美穂先生。三橋先生は、日本人の平均睡眠時間は年々減少してきていると指摘します。

 

1日の睡眠時間は最低でも6時間以上、できれば8時間程度が理想。ところが、国民健康・栄養調査によると、平成27年の成人男女のうち、平均睡眠時間が6時間未満が39.5%。つまり、国民の約4割が寝不足という状態なのです。

睡眠不足の弊害は多岐にわたります。例えば、集中力や記憶力の低下、ミスや事故の増加、疲労感が増し、病気のリスクは高まり、食欲ホルモンが増えるので肥満にもなりやすくなります。イライラや落ち込み、不安感を抱くようになり、幸福感や自己肯定感も低下。さらには、肌あれやくすみの原因となり、老化が進むなど、さまざまな症状の原因となるそうです。決して「たかが睡眠不足」と侮ってはいけないのです。

 

睡眠の“量”だけでなく“質”も重要

一方、睡眠時間はそれなりに確保しているのに、寝付けなかったり、眠りが浅いために睡眠不足を感じる人もいるでしょう。これは睡眠の“質”が良くないことを表しています。

 

睡眠には深い睡眠で大脳を休める「ノンレム睡眠(徐波睡眠)」と、浅い睡眠で夢を見ながら記憶を整理する「レム睡眠」の2種類があります。健康な睡眠は、10〜20分程度かけて寝付き、まずはノンレム睡眠で深く眠ります。そして、レム睡眠とノンレム睡眠を繰り返し、やがてレム睡眠のみが断続的に続いて覚醒に至ります。

 

一方、睡眠の質が悪いと、寝付くのに30分以上かかったり、ノンレム睡眠やレム睡眠が短くぶつ切りになって、夜中に何度も目覚めるようになります。

 

しっかり寝るための5つの基本ルール

では、寝付きを良くして、途中で目覚めないように朝までしっかり寝続けるコツは何でしょうか。三橋先生は基本ルールとして次の5つを挙げます。

 

(1)体内時計を整える

(2)疲れをためる

(3)体温のメリハリを作る

(4)リラックスしている(副交感神経優位)

(5)室内が快適

 

1つずつ見ていきましょう。

 

(1)体内時計を整える

概日時計とも呼ばれる体内時計は、一説には25時間周期と言われています。これには個人差があるともされますが、いずれにせよ、きちっとした就寝と起床のリズムによって体内時計のズレをなくす「体内時計のリセット」が重要です。

 

(2)疲れをためる

これは日中の活動で適度に疲労をためましょう、という意味で、決して、どんな環境でも気を失ったように寝られるほど身体に負担をかけるという意味ではありません。

 

夕方以降にうたた寝しないのも重要です。折角の疲労が少し回復してしまい、寝付きが悪くなる原因になります。帰りの通勤電車で寝たり、テレビを見ながらソファでうとうとしたりするのは実はあまり良くないのです。

 

(3)体温のメリハリを作る

睡眠時は体温が少し下がります。そのため、もともと身体が冷えていると体温が下がりにくくなり、寝付けない原因になります。就寝の1、2時間前に体温をぐっと上げておくと、睡眠時に体温が下がりやすくなり、寝付きやすくなります。

 

体温を上げるには、ぬるめの入浴が良いとされます。夏でも毎日湯船に浸かるのがおすすめ。暑いからといってシャワーで済ませたり、寝る直前にアイスや冷たい飲み物で身体を冷やしたりするのも、良質な睡眠のためには避けたほうが良さそうです。

 

(4)リラックスしている(副交感神経優位)

寝る前には身体の力を抜いて、緊張感をほぐしておきましょう。考え事や心配事が頭から離れなかったり、興奮していたりすると寝られないですよね。

 

(5)室内が快適

寝室の環境は睡眠の質を大きく左右します。フカフカでサラッとした肌触りでいい匂いの寝具に包まれると、心からリラックスできますよね。清潔なパジャマを着て、ほどよく暗く、ほどよく静かで、気持ちの良い暖かさ・涼しさ。そんな環境なら、ぐっすり眠れそうな気がしませんか? ちなみに、寝室の理想的な室温は16〜26℃、湿度は40〜60%が良いとされています。

 

寝室の空気を見直して、睡眠の質を向上

室内が快適といえば、「キレイな空気」も重要です。空気のキレイな場所で自然と深呼吸したくなるのと逆で、人は空気の淀んだ場所では自然と呼吸が浅くなります。

 

呼吸が浅いと体内に取り込む酸素量が減り、緊張が解けづらくなります。また、呼吸の中の異物の除去に知らず知らずのうちにエネルギーを余計に消費するようになり、エネルギーが細胞の修復に回らなくなります。こうした疲れが取れにくい状態は、睡眠の質を低下させてしまいます。

寝室を空気のキレイな状態にするために、花粉やPM2.5といった外気の汚れを持ち込まないようにし、寝具や衣類の綿ぼこりやダニの死骸・フンを取り除くようにしましょう。また、北向きの部屋に多いのがカビ。カビも空気の汚れに繋がり、睡眠の質を低下させます。これらを除去するのに役立つのが空気清浄機です。ここからは、空気清浄機と睡眠の関係について、セールス・オンデマンドの貝原史珠アシスタントマネージャーに教えていただきました。

↑セールス・オンデマンドの貝原史珠アシスタントマネージャー

 

空気清浄機の選び方・設置場所は?

寝室の空気をキレイに保つには、睡眠の妨げにならない静音運転モードを備えた空気清浄機の活用が近道。ただし、基本的にどのメーカーの空気清浄機も、静音運転モードでは動作音を抑えるぶん、空気清浄力も低下しています。これは構造上、避けられません。

 

ただ、どの程度低下するかは製品によって異なります。例えば同社が販売するブルーエアの「Classicシリーズ」は、静電気の力を利用して空気中の微細なゴミをフィルターに付着させるため、通常ならフィルターを通過してしまうような微細な粒子まで清浄できるのがポイント。このおかげで、静音運転でも清浄力の低減が比較的抑えられているんですね。

一般的に就寝中の騒音は40dB以下が理想とされています。寝苦しくなりがちな夏こそ、動作音とその際の空気清浄力に注目した製品選びも良いかもしれません。

 

なお、空気清浄機を設置する場所はエアコンの向かい側がベスト。室内の空気が循環するほど、空気清浄機が威力を発揮するからです。これはどのメーカーの製品にも共通する、空気清浄機の使いこなしテクニックなのでぜひ覚えておいてください。

 

睡眠負債の債務超過予備軍が4割もいる日本人。寝室の空気を見直し、しっかり眠って睡眠の負債を返済することで、生活の質の向上にも繋げたいですね。