トークショーに延べ15勝を数える4人のライダーが登場!

 東京・南青山のホンダの本社ビル1FにあるHondaウエルカムプラザ青山では、7月25日(火)までの期間、“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース 第40回記念大会「鈴鹿8耐 40周年」記念特別展示が行われる。

 鈴鹿8時間耐久ロードレースは1978年にスタート。2年後の1980年には世界耐久選手権の一戦に組み込まれ、国内はもとより世界のトップライダー、そして各メーカーのファクトリーチームも参戦。またこの8耐で活躍したことをきっかけに、世界へと羽ばたいていく若手ライダーも数多く輩出してもいる。

 レースは、鈴鹿サーキットの国際レーシングコースを使用し、午前11時30分にスタートし、8時間後の午後7時30分を過ぎたのちトップを走行するチームがチェッカーを受けた時点で終了となるレース。現在のレギュレーションでは、量産公道車をベースとする4ストローク4気筒1000cc、2気筒1200ccまでのスーパーバイクマシンを使用して、その1台のマシンを3名のライダーが交替して走行を行うこととなる。レースは例年7月最終日曜日に開催されており、今年の第40回記念大会は7月27日(木)から走行がスタートし30日(日)に決勝レースが開催となる。

今回の8耐は、全5戦で開催されているFIM世界耐久選手権シリーズ(EWC)の2016-2017シーズン最終戦ともなっている。この世界耐久選手権の最終戦開催が日本となるのは、今回が初めてのこととなる。そのため、表彰式も鈴鹿8耐とは別に世界耐久選手権のチャンピオンの表彰式も行われることとなる。

 ちなみに鈴鹿8耐に参戦する日本のチームではTSR(F.C.C. TSR Honda/第4戦終了時点のランキング6位)およびトリックスター(EVA RT  Webike Trick Star/第4戦終了時点のランキング10位)の2チームがあり、日本人ライダーも多く参戦している。

会場には、これまで鈴鹿8耐に参戦してきたホンダの歴代マシン14台が並んだ。今回の展示車のなかでも一番古いのが1981年に出場したRS1000(HONDA FRANCE)、次に世界選手権の750cc化に先行して投入されたRS850R(1983年/TEAM HRC)、その翌年、1-2-3フィニッシュを達成したRS750R(1984年/HONDA FRANCE)という8耐創成期に登場したRSが3台。

 そしてTT-F1ルール下で活躍したRVFが5台、そしてRC45の2台、さらには4台のCBR1000RRといった具合に時代の変遷に合わせて展示されている。ちなみにホンダは鈴鹿8耐第一回目から参戦。過去39回で27度の優勝を飾っている。

この鈴鹿8耐 40周年記念トークショーに登場したのは、鈴鹿8耐史上最多優勝となる5勝を誇る宇川 徹さん(写真左)。そして、8耐過去最多7回のポールポジションを獲得。優勝も4度。今回Team SuP Dream Hondaから3年ぶりに8耐に帰ってくる伊藤真一選手(写真左から2人目)。8耐優勝3回を誇るau&テルル・Kohara RTの秋吉耕佑選手(写真左から3人目)。そして同じく8耐優勝3回で、今年もMuSASHi RT HARC-PRO. Hondaから出場する高橋 巧選手(写真右)。4人合わせて8耐優勝延べ15勝という豪華なゲストに加え、国内のトップカテゴリーのレースをサーキットの現場で実況を続け、もちろん8耐もレース実況を行っているレースアナウンサーのピエール北川さんがMCを務めた。

トークショーでは各選手の紹介とともにチームの現在の状況から今回の目標といったところからトークを開始。今回ゲストのなかで唯一現場を離れている宇川氏へは「今年の8耐はどうなるか?」という質問。これに対し、宇川氏は「自分が出ていたころより”熱い”」と回答。もともと8耐のレースペースは速かったが「大量の周回遅れをかわしながらなのに、そのラップタイムを見てみるとわかるとおり、ここ数年それが顕著になってきている」と近年の状況を解説。そのうえで、最多勝ライダーとして「8耐に勝つ秘訣」を問われると、「勝てる体制のチームにいること」とサラリと答えてくれた。また、現在国内のライダーに世界へ羽ばたくチャンスが少なくなっていることを挙げ、8耐で勝つ意義も解説する。

また、今回のゲストで最年長の50歳である伊藤選手に、年齢のことに質問が及んだが「年齢は気にしていない。視力は老眼が来ているが、それ以外は問題ない」ときっぱり。その答えの裏には、この前日に開催となったスーパー耐久シリーズ第4戦オートポリスで「Modulo CIVIC TCR」のドライバーとして参戦した際に一緒に組んだ土屋圭市選手の存在があったようだ。土屋選手は伊藤選手のひと回り上となる62歳である。「タイムも速いし、年齢は関係ないな」と実感したという。トークショー後のインタビューでも「身体はしっかり絞られているし、ドライバー交代でもクルマから飛び降りてくるし、あれで62歳? ってびっくりしました」とコメント。さらに「レース中の(土屋選手の)無線のトークが面白かった」とも。

トークショーは1時間半弱で終了。最後に4選手からのプレゼント賞品争奪のじゃんけん大会も行われた。

「鈴鹿8耐 40周年」記念特別展示は7月25日まで。Hondaウエルカムプラザ青山の開館時間は午前10時から午後6時までとなる。コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース 第40回記念大会は30日午前11時30分にル・マン方式でスタートとなる。また、この決勝レースに合わせ、「LIVE in AOYAMA 鈴鹿8耐 決勝レース」と題してパブリックビューイングが開催となる。パブリックビューイングは、決勝レースの時間、30日の午前11時30分から午後7時30分までとなる予定。このパブリックビューイングでもレース後にプレゼント抽選会を実施予定だ。