「逆立ちで妊娠率アップ」ってホント?妊娠にまつわる都市伝説を検証

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 妊娠に関する都市伝説って色々ありますよね。

 たとえば、「妊娠中に変わる食べ物の好みの傾向で子供の性別が分かる」とか、「産み分けができるセックスのやり方」とか……。

 筆者のまわりでも、実際に「産み分けセックスを試して成功した」と話す夫婦もいたりしますが、本当のところはどうなんでしょうか。

 不妊治療専門の六本木レディースクリニックの医師、山中先生に聞いてみました!

◆「逆立ちで妊娠率アップ」ってホントなの?

 もう7年も前になりますが、鈴木京香と長谷川博己の不倫ドラマ『セカンドバージン』。その中で、長谷川博己の妻役だった深キョンが妊娠するために、実施していた行為といえば“射精後の逆立ち”です。

 当時、妊娠に対して夫へプレッシャーをかけ続ける、深キョンの笑っていない目が怖くて仕方ありませんでしたが、この方法は有効なのでしょうか。

「逆立ちはともかく、腰に枕などを入れて高く保って、精液ができるだけ出てこないようにするなんていう方法も知られていますね。排卵の時期は、子宮の入り口の粘液が増えて精子を受け入れやすくなっていますので、通常であれば、そこまでしなくても十分な精子が子宮内に入っていくのではないかと思います。

 ただ、クリニックで精液検査を行なう際に見る指標の中に『精液量』と『精子濃度』という項目があります。精子の全体数は、精液量×精子濃度で決まります。

 子宮の中に入っていく精子数が多ければ多いほど、卵子にたどりつける精子も多くなりますので、そういう視点で考えますと、、膣から少しでも出さないようにするという考え方は、ある程度有効かもしれませんね。」(山中先生)

◆産み分け・性別の見分け方についての都市伝説

 続いては、産み分け・産まれてくる子供の性別の見分け方などについての都市伝説です。

・セックスの時間が長いと男の子ができる?

“セックスの時間が長いと男の子、短いと女の子”が産まれる可能性が高いと聞きました。コレは私の友人夫婦が試して、実際に成功したと話している方法なのですが、根拠はあるのでしょうか?

「聞いたことがなかったので調べてみたのですが、膣内の酸性、アルカリ性といったpHに関係する話のようですね。医学的にどこまで証明されているのか、一度考察したいと思います。」

・妊娠中に変わる食べ物の好みで男女がわかる?

 次に“妊娠中に、酸っぱい食べ物を好めば男の子、甘い食べ物を好めば女の子”という説はいかがでしょうか。

「これはないと思います(笑)」

・妊娠中の妊婦の顔つきで男女がわかる?

 では最後に“妊婦さんの顔つきがキツくなったら男の子、優しい顔になったら女の子”もでしょうか。

「これもないと思いますが、この二つの話は産み分けの話ではなくて、産まれる前に性別が分かるかどうかという話ですよね。今は超音波検査がありますので、ほとんどの場合、胎児の段階で性別が分かります。

 けれど、超音波検査は1970年代から普及し始めましたので、それ以前は、助産師さん達が自分たちの経験から、何とか産まれる前にいろいろな情報が得られないか工夫していた時代でもありますので、その中で生まれた話なのではないかと思います。」

◆男女の産み分けは基本的にしてはいけない

 そうなんですね。医療技術が進んだ今の時代ならではの、簡単な産み分け方法があるといいですよねぇ。

「男女の産み分けというのは、倫理的に命の選別につながるので、基本的にしてはいけないんです。体外受精という治療では、受精卵の染色体を調べると100%分かりますが、日本では禁じられています。

 いろいろなクリニックで、膣ゼリーを使ったり、精子を遠心分離したりということで産み分けの提案もされていますが、産み分けられる確率は60%程度と高くはないです。逆に、確率が高くないことで不確実な部分が残っているから、やってもいいことになっているわけでもありますが(笑)。」