接客業に従事している人は、自分が客の立場になると対応が丁寧になる。

そんなことが、『接客業あるある』として話題になることがあります。

飲食店で働いていたという男性も、そう感じた一人。彼が体験したエピソードをご紹介します。

あなたがソレをいう!?

大学生のころ、坊主頭にコワモテで体格もいいという、いわゆる『イカつい先輩』がバイト先にいた。

友達からは「あの人コワイ。よく一緒にいるな」なんていわれたことも。

そんな先輩を含む数人と、ファミレスに行った時のこと。

ご飯を食べ終わって他愛もない話をしていると、先輩が急に声を上げた。

おい、ソレ!

その途端、ピリついた空気に。何事かと思って見ると、先輩が見ていたのは料理を食べ終わった後の『カラの皿』。

そして、コワモテの先輩はこんなことをいった。

「食べ終わった皿を重ねろよ。店員さんが持っていく時、大変だろうが

その言葉に、思わず吹き出してしまった僕。コワイ顔をして、いい人なんだよなぁ。

「いやいや、笑いごとじゃねぇから。店員さんのことをちゃんと考えろよ。オレら、接客やってんだからさ」

そういった先輩は、会計の時にも「ごちそうさまでした」と坊主頭を下げ、店員さんにニッコリ。

先輩はキッチン担当なのに接客にうるさく、ホール担当の僕に「あのお客さん、なんか困ってそうだぞ。早く行け」と指示を出していた。

いま考えると、皿を重ねるのはいいのかどうかは、意見が分かれるところだと思う。でも、丁寧に対応する気持ちを先輩は人一倍持っていた。

自分も接客をしていて店員さんに丁寧になったと思う。けど、この先輩以上に丁寧な人を見たことがない。

接客業をしていると、店員の気持ちが分かり、丁寧な対応が自然と出るようになるのでしょうね。

このエピソード以外にも、接客業に従事する人のコメントがネットに多く上がっています。

料理がなかなかこなくても「忙しいんだろうな」と思う。あと、「ごちそうさま」は必ずいうようにしている。気持ちが分かるから、店員さんに対し自然と優しい態度になりますよね。コンビニでバイトしているけど、「ありがとう」っていわれると嬉しい。だから自分が店に行った時は「ありがとう」というようにしています。

一方で、接客業に従事していると、「質のよくない接客をしている店員に対し、厳しくなる」という側面もあります。

客が店員に対し、横柄な態度をとらないようにするのは大切なこと。それと同じく大切なのが、店員の「客を大切にする」という心構えです。

よく聞く、客と店員のトラブル。それを減らすには、客と店員双方の歩み寄りが、何より大事なのでしょうね。

[文・構成/grape編集部]