映画イベントで生演奏する奥田民生ら

 ミュージシャンの奥田民生が先日、都内でおこなわれた、映画『カーズ/クロスロード』(公開中)のイベントで、映画のために書き下ろした、日本版エンドソング「エンジン」を生演奏で初披露した。

 この日は、ベースをサディスティック・ミカ・バンドの小原礼、ドラムをBase Ball Bearの堀之内大介、キーボードをフジファブリックの金澤ダイスケ、アコースティックギターを木内健が務めた。

 映画の宣伝イベントのわりに、かなり豪華な布陣という印象もあるが、小原は近年、奥田のプレーではサポートをする機会も多く、金澤が所属するフジファブリックには、元メンバーの志村正彦が奥田に強く傾倒、大きな影響を受けており、バンド自体も深い親交がある。

 また木内は、奥田のバンド・ユニコーンのキーボーディスト・阿部義晴を中心に作られたバンド、ABEDONバンドに奥田とともに関わっており、堀之内の所属するBase Ball Bearも近年ライブイベントなどでの共演もあり、つながりを持っている。

映画イベントで生演奏する奥田民生ら

 その意味では気心知れた音楽仲間との共演ということもあってか、プレーでは非常にリラックスした様子を見せた。

 一方で何の気無しの表情の中でも、サビの印象的なフレーズに気持ちを込めて歌う奥田の表情は、印象的でもあった。この日の司会者には、冗談っぽくそっけない回答をしていた、彼自身の曲に対する思いだが、その姿は胸の奥にある、彼自身の思いの強さを感じさせていた。

 ディスニー/ピクサーのアニメ映画作品に寄せられた、アダルトチックでブルージーな雰囲気をサウンドに持つ「エンジン」は、一見ギャップを感じさせる楽曲でもある。

 しかしこの曲は、よく聴き込むと映像に深みを与えているようにも感じられる。スケールを感じさせるこの曲からは、彼らがこの日に見せたリラックスした表情もあってか、その傾向はさらに強く感じられた。(桂 伸也)