ドイツ南部のレーゲンスブルクで、レーゲンスブルク大聖堂聖歌隊学校での虐待に関して記者会見するウルリッチ・ウェバー弁護士(2017年7月18日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】カトリックの少年合唱団として世界的に有名なドイツ南部バイエルン(Bavarian)州レーゲンスブルク(Regensburg)の少年聖歌隊の寄宿学校で、500人以上の少年が性的・身体的虐待を受けていたとする報告書が18日、弁護士によって発表された。被害者らは「刑務所、地獄、あるいは強制収容所」のようだったと述べており、このようなスキャンダルとしては国内最悪レベルといえる。

 2年前にレーゲンスブルク教区から調査を依頼された弁護士のウルリッチ・ウェバー(Ulrich Weber)氏によると、547人に上る被害者の多くは、レーゲンスブルク大聖堂聖歌隊(Regensburger Domspatzen、「大聖堂のスズメたち」の意)学校でのことを「恐怖と暴力、無力感に彩られた人生最悪の時」として記憶している、と証言している。

 今回発表されたのは、1945年から1990年代初めにかけてレーゲンスブルク大聖堂聖歌隊で行われていたとされる虐待に関して行った調査をまとめた最終報告書。

 調査団を率いたウェバー氏は、この少年聖歌隊学校では虐待阻止の取り組みが十分に行われなかったとして、教会幹部らを批判。その中には前聖歌隊指揮者で前ローマ法王ベネディクト16世(Benedict XVI)の兄、ゲオルク・ラッツィンガー(Georg Ratzinger)氏(93)も含まれている。

 ウェバー氏によると、調査により性的虐待67件、その他身体的暴力による虐待500件が判明した。また、両方の虐待の被害者となった少年も複数いたという。当時の合唱団員全員の話を聞くことはできなかったものの、正確な被害者数は約700人に上るのではないかと同氏は述べている。

 同氏によると、加害者と疑われる人物として特定された49人は、そのほとんどが教師か教育者だが、虐待が起きたとされるときからかなりの年数が経過しており、刑事責任を問われる可能性は低いという。
【翻訳編集】AFPBB News