18日、韓国の忠清北道地域を襲った豪雨で住民らが被害に苦しむ中、同道の議員らがフランス・イタリアなどを巡る海外研修に出発し波紋を呼んでいる。写真はパリの凱旋門。

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2017年7月18日、韓国の忠清北道(チュンチョンブクド)地域を襲った豪雨で住民らが被害に苦しむ中、同道の議員らがフランス・イタリアなどを巡る海外研修に出発し波紋を呼んでいる。韓国・世界日報などが伝えた。

忠清北道議会は同日、行政文化委員会所属の議員4人と道庁観光課職員1人、道議会常任委員会の職員3人など9人が、8泊10日の日程で海外研修に出発したと明らかにした。

研修にかかる経費は1人当たり道負担500万ウォン(約50万円)、自己負担55万ウォン(約5万5000円)で、パリの凱旋(がいせん)門、モナコ大聖堂、古代ローマの水道、ピサの斜塔、ジェノバにあるフェラーリ広場といった観光名所の探訪が旅程の大半を占めるという。このほかフランス・アビニョン演劇祭やベネチア・ビエンナーレ視察、フィレンツェ、ミラノの各市役所訪問の予定もあるが、「これらはあくまでも表向きの話にすぎない」と世界日報は伝えている。

メンバーの中には、今回の豪雨で甚大な被害を受けた清州(チョンジュ)市内の選挙区選出の議員もいることから、市民からは「家や農地が使いものにならなくなり生活基盤を失った住民が苦痛を抱えているのに、議員らが海外研修に行くというのは理解し難い。地域住民の代表として資質に問題がある」など非難の声が上がっている。

韓国は14〜16日にかけて各所で豪雨被害が発生、忠清北道だけで6人が死亡、1人が行方不明になっている。また、忠清道や江原道(カンウォンド)などで家屋686棟や工場・商業ビル16棟、農耕地4962ヘクタール、ビニールハウス77棟などが浸水被害を受けている。

各メディアが報じた記事に韓国のネットユーザーからは数千のコメントが寄せられているが、内容をみると、「あり得ない。研修をキャンセルするだけでもまだ足りない」「研修だって?どうせ遊びに行ったんだろ」「あんなやつらが町のリーダーだなんて、本当に腐ってる」「空港で卵を投げ付けてやれ」などこちらも大荒れの様子だ。

また一方で、「まさかみんな、この地方に限ったことだと思ってる?」「これがこの国のレベルだよ」「こんなことをわざわざ取り上げるなんて、今さら大げさな…」と皮肉るコメントも見逃せない。

その他にも「こんなちっぽけな国に地方自治体は必要ない。すべて国家公務員にすべき」との提案や、中には議員に向けて「行ってらっしゃい。フランスでぜひ市民革命がどういう意味なのか理解してきてください」というメッセージも寄せられ、「そもそもその意味が分かるレベルなら研修も行かないでしょ」との「ツッコミ」もあった。(翻訳・編集/松村)