2017-0718
就業者にとって昼食時間と共に数少ない憩いの時間が「居酒屋などでの飲み」。ちょっとした料理の味を楽しみながら、日頃の疲れをお酒で晴らす、息抜きとして多くの人が堪能している。一方、最近ではお酒や料理を自宅で用意し、居酒屋的な気分を自宅で味わう「家飲み」も注目されるようになった。今回は新生銀行の定点観測的調査報告書「サラリーマンのお小遣い調査」の最新版をもとに、経験している人は多いものの、全体的な状況は把握しにくい、会社員の飲み事情を確認していくことにする(【発表リリース:男性会社員のお小遣いは過去2番目に低い金額-「2017年サラリーマンのお小遣い調査」結果について】)。

男性会社員は4割強が外飲み、1/3近くが家飲み


今調査の調査要件などは先行解説記事【2017年のサラリーマンこづかい事情】にある。そちらを確認のこと。報告書名には「サラリーマン」とあるが、今記事では女性社員についても取り上げている。女性は男性会社員の調査数のほぼ3/4(789人)であるものの、世代別の均等割り当てなど他調査方法は男性社員と同じ。年齢配分比率などの点で差異はほとんど無い。

まずは仕事が終わった後の息抜き、娯楽としてのお酒の飲み傾向について。居酒屋などでの外飲みをするか、外飲みはしないが家飲みをするか、そもそもお酒は飲まないか、この3つの選択肢から1つを選んでもらっている。全体としては男性は4割強が外飲み・1/3近くくが家飲み・1/4強がお酒を飲まない、女性は1/3強が外飲み、3割が家飲み、1/3強がお酒を飲まないとの結果に落ち着いた。

↑ 仕事が終わった後のお酒の飲み傾向(会社員、男性、2017年)
↑ 仕事が終わった後のお酒の飲み傾向(会社員、男性、2017年)

↑ 仕事が終わった後のお酒の飲み傾向(会社員、女性、2017年)
↑ 仕事が終わった後のお酒の飲み傾向(会社員、女性、2017年)

男性は年齢階層別では若年層ほど外飲みが多く、歳を経るに連れて自宅飲みが増えていく。家飲みが増えるのは、配偶者と共に飲む時間を大切にしているのかもしれない。また若年層の酒離れ的な言い回しも聞かれるが、今件調査の限りではそのような動きは見られない。

女性も男性とほぼ同じ傾向で、若年層ほど外飲みが多く、歳を経るに連れて自宅飲みが増えてくる。金銭的問題に加え、未既婚の違いが影響しているものと考えられる。働き人であっても既婚の女性が外飲みをすることに、懸念を示す配偶者も少なからずいるのだろう。また歳による「酒は飲まない」派の比率に差異が生じていないのは興味深い。

回数と、金額と


今調査では外飲みをしている人に限り、その回数の集計も行っている。外飲みをしている人には自分との差異をチェックし、多いか少ないか、比較のための参考値といえる。

↑ 仕事が終わった後、1か月平均で何回ぐらいお酒を飲みに行くか(2017年、回、外に飲みに行く人限定)
↑ 仕事が終わった後、1か月平均で何回ぐらいお酒を飲みに行くか(2017年、回、外に飲みに行く人限定)

男性は歳を経るに連れて回数が増えていくが、女性は逆に若年層の方が回数は多い。外飲みそのものには違いないが、自発的かあるいは誘われてか、その立ち位置も多分に影響を与えている感はある。未既婚別の動向が分かればよいのだが、残念ながら未公開。

他方、飲み代だが外飲みに関しては、男性は大よそ歳を経るに連れて外飲みの金額は上昇していく。飲みにおける付き合いの仕方、相手が変わり、より金額を消費する場となるのだろう。一方で女性は年齢による法則的な差異は見られない。

↑ 飲む人の1回あたりの平均飲み代(男性、2017年、円)
↑ 飲む人の1回あたりの平均飲み代(男性、2017年、円)

↑ 飲む人の1回あたりの平均飲み代(女性、2017年、円)
↑ 飲む人の1回あたりの平均飲み代(女性、2017年、円)

ところが家飲みでは相手との兼ね合わせを気にすることなく、純粋に自分の好みで料理や酒を選べること、安上がりでお気軽に楽しむのを一義的にしていることから、年齢階層別の金額における法則性が見出しにくい。

年齢別で差異はあるが、男女を問わず家飲みは外飲みの大よそ半分で済むことになる(女性の30-40代はイレギュラーの感はある)。居酒屋などの料理、雰囲気を楽しみたいのなら話は別だが、純粋にお酒や小料理を堪能し、一息つきたいだけなら、家飲みを選択する人が増えるのも道理といえよう。