不倫嫌いほどハマる!?『昼顔』の魅力

忘れもしない、あれは2017年3月20日の深夜。私は動画配信サービスを利用し、テレビドラマ『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』を一気に鑑賞した。

私は過去に恋人から浮気をされた経験があるため、こういった浮気・不倫をテーマにした作品は避けて通ってきたほうだ。しかし、ハガネの30代となった現在は強靭なメンタルを持ち合わせており、過去の傷はすっかり癒えている。そんなタイミングで友人にドラマを教えてもらったのが、『昼顔』沼にハマった私の経緯。

既婚者同士で不倫をしてしまう紗和(上戸彩)と北野(斎藤工​)、そしてその関係に怒り狂う妻の乃里子(伊藤歩)。いかにもドロドロとしていそうな設定にも関わらず、受ける印象は「純愛」。どうしてこのような印象になるのか、自分なりに掘り下げて考えたところ、ほかの不倫ドラマとは異なる点が浮上した。

濡れ場が少ない!!!

もともと不倫に否定的だった紗和の葛藤を見ているうちに、不倫を応援している自分に気がつきます。「さすがに映画では濡れ場の描写が増えているはず(=成就していてほしい)」と、思いをはせて劇場に足を運んだのは私だけではないだろう。

衝撃の展開に心が追いつかない1度目の鑑賞

2017年6月10日、私は友人と一緒に劇場にいた。映画公開初日ということもあり、ほぼ満席。観客のじつに9割が女性だったのではないだろうか。 映画は紗和と北野の再会から始まり、紗和側の新しい人間関係など見どころはたくさんあったものの、ラスト20分ですべてを忘れてしまうくらいの衝撃が待ち受けていた。

映画鑑賞後、心が追いつかないまま劇場のトイレに立ち寄ったところ、同じく『昼顔』を見たであろう2人組のひとりが「あの結末は『昼顔』じゃなくて『ワイルド・スピード』だから!」と独特の批評をしており、私たちは彼女のコピーライティング能力にしばらく震えることとなる。

やっと客観視できた2度目の鑑賞

衝撃の結末を見てからからちょうど1ヶ月後、やっと心が追いついた私は再度劇場に足を運んでいた。すると1度目の鑑賞では気がつかなかった(というかラストの衝撃ですっぽ抜けていた)部分をたくさん発見することができた。

1.冒頭からの伏線

1度目は気にも止めなかった言葉が、2度目ではその言葉の重みに耐え切れず号泣。 特に泣いたのは「見えなくてもいる」という蛍の幼虫の生存環境について。これはラストを知った上で見ないとまず気がつかない言葉かと。

2.北野先生が思った以上に地味

シンポジウムの講師として紗和の住む町に来た北野だが、ドラマの頃よりさらに地味さが増していた。しかし私たちはすでに知っているのだ、彼は脱いだらすごいということを。紗和を見つけてしまったときの汗の描写が非常によい。

3.紗和があざと可愛い

家も仕事も友達も失い、缶チューハイを飲む姿は悲壮感に溢れている。しかしながら、あざと可愛い紗和は健在だった(褒めている)。

ナチュラル風ヘアメイク

まずヘアスタイルですが、あれはコテでしっかり巻いています。ナチュラルにあのカールは無理。あざとい!

カーディガンを羽織らせたらナンバーワン

カーディガンの羽織り方にいたっては、もはや右に出る者はいないのではないかというレベル。ポッケに手をつっこみながら裾を巻きつけるなんて、可愛いに決まっている。あざとい!

ビーサンで尾行してしまう一生懸命さ

片道2時間以上もある乃里子の自宅までビーサンで乗り込む紗和。急いで家を飛び出しちゃう姿は、女性の私でも守ってあげたいと思ってしまうほど。あざとい!

最後に・・・

「自分が裏切ったことがあると相手を信じられない」と疑心暗鬼になる紗和は、不倫の罰を受けていました。濡れ場が少ないからこそ期待が膨らみ、前のめりになりながら紗和を応援してしまいます。しかしながら不倫をされた側の主張こそが正論で、ハッとする場面も。応援したい気持ちとその正論とのバランスが交互にうまく描かれているので、感情移入がラリーのように続く映画です。

1度目の鑑賞時はただただ衝撃的で何も考えられませんでしたが、今ではこの結末以外に方法はないと思うようになりました。2度目でようやく受け入れられた結末、初見の方はどうぞ覚悟してご覧くださいませ。

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