18日、韓国・忠清北道清州市で頻発していた浸水被害を防ぐため設置された雨水貯留施設が、22年ぶりの記録的豪雨に耐え切れず、付近一帯が多大な被害を受けたことが分かった。資料写真。

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2017年7月18日、韓国・忠清北道(チュンチョンブクド)清州(チョンジュ)市で頻発していた浸水被害を防ぐため設置された雨水貯留施設が、22年ぶりの記録的豪雨に耐え切れず、付近一帯が多大な被害を受けたことが分かった。韓国・ソウル新聞などが伝えた。

清州市は昨年5月、大雨の際に浸水被害が頻発していた忠北(チュンブク)大学正門前に雨水貯留施設を設置した。集中豪雨の際に地下に雨水をためて下水管があふれるのを防ぐもので、同施設は1時間当たり80ミリ、計1万3000立方メートル以上の雨水を一時保存できるとされていた。

しかし今月16日、清州を直撃した大雨は1時間当たり最大91.8ミリ。施設の容量を超え、忠北大前の道路や商店街は水浸しに。付近に駐車してあった車両は水に流され、地下商店街は泥水であふれる結果となった。

施設の完成で安心していた被災者からは、市の対応の遅れや施設の管理実態に関し批判の声が上がっている。61歳の住民の男性は、「雨水の施設への入り口が1カ所しかなかったようだ。きちんと設計をしたのか問いたださねばならない」としている。一方、市の関係者は「政府の基準に従い、50年に一度と言われる降水量を計算して1時間当たり80ミリの雨に耐えられる施設を造った。16日未明の時点で貯留施設は空の状態で、豪雨を受け正常に作動した」と釈明した。

市はこれに先立ち2012年と14年にも同様の施設を市内2カ所に建設しており、3カ所の総事業費は259億ウォン(約25億9000万円)に上っている。

今回の事態を受け、韓国のネットユーザーからは「前日にSNSで『雨水貯留施設のおかげで豪雨にびくともしない』って宣伝してたけど…」と驚きを隠せないといったコメントや、「総工費259億ウォンのうち、250億は懐にしまって9億で工事したとか?」「いつも感じることだけど、税金がもったいない」と巨額を投じた施設への批判、「地方テレビも危険や避難指示などを伝えるべきなのに、全然放送しなかった」と対応への批判の声が相次いでいる。

一方で、「逆に雨水貯留施設のおかげでここまで被害が抑えられたのかもしれない。むやみやたらに非難するのはやめよう」と肯定的に捉えるユーザーもみられた。

18日の報道によると、今回の大雨で忠清北道内にある農耕地2989ヘクタールが浸水・埋没・流失し、住宅457戸が浸水または半壊した。被災者数は441人、このうち126人が帰宅しているが、4人が死亡、1人が行方不明となっている。家畜の被害も4万2000頭余りに上っている。(翻訳・編集/松村)