会見した松雪泰子、江口洋介ら

写真拡大

 BS放送・時代劇専門チャンネルが制作する「藤沢周平 新ドラマシリーズ」第2弾のラインナップ発表が7月18日、都内のホテルで行われ、第1作となる「小さな橋で」に出演の松雪泰子、江口洋介、藤野涼子、田中奏生と杉田成道監督が会見した。

 2015年に第1弾の制作が開始され、杉田監督で仲代達矢主演の「果し合い」は今年4月のニューヨーク・フェスティバルで最高賞の金賞を受賞するなど高い評価を受けた。第2弾は藤沢の短編集「橋ものがたり」から3編がドラマ化され、「小さな橋で」は杉田監督が「市井ものではあるが、通常とは頃合いが違って現代の方にストレートに入れるものがたくさん構成されている全くのホームドラマ。時代劇版の『北の国から』を目指している」と、自身の代表作になぞらえる意欲作だ。

 主演の松雪は、家を飛び出した夫の代わりに飲み屋を切り盛りし、2人の子供を育てるおまき役。「リハーサルを入念にやらせてもらい、その時間が素晴らしい財産になった。こうしようかなと思って臨んだことがことごとく破壊されたけれど、感情を1ミリも漏らさない演出はやりがいがあって挑戦だった」としみじみ話した。

 夫役の江口も、「残像のような役なので、リハーサルやんだと思ったけれどそこですべてを組み立ててもらえたので、現場では感覚だけでいられた」と満足げ。さらに、「現代に通じるリアリティを感じた。今は皆、笑いにいってしまったり楽しい振りをするドラマが多い中、強さや潔さ、親子には何が大切かということが凝縮して描かれている」と杉田監督に同調した。

 母親への複雑な思いを持つ息子役に300人のオーディションで抜てきされた田中は、「決めていただいたからには全力でやり切りたい。どんなに厳しくても頑張ろうと思いました」と初々しい感想。松雪は「彼は天才。感覚が鋭くて、瞬時に役の感情に入って表現される。ダメな母親役なので苦しい思いをかけていくことも多かったけれど、遠慮なくぶつけるほどダイレクトに返してくれた」と最大級の賛辞を送った。

 だが、田中は「実際にお母さんがおまきだったらイヤだなと思った」と素直に告白。これには松雪も苦笑いで、「現場でも怖いって言っていたもんね」と納得した表情だった。

 「小さき橋で」は、BSスカパー!で9月18日に放送。第2、3作の「吹く風は秋」、「小ぬか雨」は10月にオンエア予定。また、北大路欣也主演で過去に2作が制作された「三屋清左衛門残日録」第3作の制作が決定し、来年春に放送されることも発表された。