RIP SLYME

 RIP SLYMEが7月16日・17日に、新木場 STUDIO COASTで主催フェス『真夏のWOW 2017』を2日間に渡り開催した。記念すべき5年目での初の2DAYS開催となった今回は、16日のARENA STAGEに、「Awesome City Club」「CRAZY KEN BAND」「FLYING KIDS」17日に「Dragon Ash」「FIRE BALL with HOME GROWN」「MONGOL800」「Monster Rion」といったかねてより親交のある豪華アーティストが集結した。

初日公演

 毎年「海の日」に開催され、人気を博しているRIP SLYME主催の夏フェス『真夏のWOW』が、今年もいつもの会場である新木場スタジオコーストでおこなわれた。2013年に始まって5回目を迎えた今年は初の試みとして、7月16・17日の2日間に渡って開催。さらに16日の深夜には『真夜中のWOW』と題したクラブイベントも同会場でおこない、アニバーサリーイヤーにふさわしい力の入ったフェスとなった。

 メインアリーナには主役のRIP SLYMEの他に、初日はAwesome City Club、PES、FLYING KIDS、CRAZY KEN BANDが出演。2日目にはMonster Rion、FIRE BALL with HOME GROWN、MONGOL800、Dragon Ashが登場してフロアを盛り上げた。また、プールがある屋外の「WATER」エリアには初日はDJ FUMIYAに加えて、クボタタケシらDJ4組が出演。2日目にはDJみそしるとMCごはんやDJ ISO など計5組が出演。芝生のある「PARK」エリアにはソファがたくさん置かれ、フェス飯を食べながらくつろぐお客さんや、砂場で遊ぶ親子連れの姿も多く見かけられた。

 初日の開演時刻きっかりに場内が暗転し、大きな歓声が上がる中、ステージに現れたのはDJ FUMIYA。続けてWISEが登場し、DJブースの中のFUMIYAの横に立ち「Clap your hands!」「Put your hands up!」とフロアを煽っていく。そしてWISEの紹介でRIP SLYMEのMC陣が登場。1曲目「Super Shooter」のイントロで金テープも発射され、真夏の宴は盛大に始まった。

 その後はWISEがサポートメンバーとして加わったスペシャル編成のRIP SLYMEでパフォーマンス。グングン高まる会場の熱気にRYO-Zは「勝手に言うけど、ここはもう梅雨明けしました!」「真夏のWOWの開催を宣言します!」とアナウンスし、最後は同フェスのテーマソング「真夏のWOW」で会場を十分に温め、ホスト役をばっちり果たして初日の「真夏のWOW」がスタートした。
 
 メインアリーナのライブは、昨年同様、RIP SLYMEのメンバーがサブステージに登壇し、次のライブアクトを紹介してから始まるという流れ。PESに「死ぬくらい格好良くて好き」と紹介されて2番手に登場したAwesome City Clubは、清涼感あふれるディスコ/ブギー系のポップナンバーを次々に繰り出し、フロアを洗練された爽やかなムードに染めていった。

 中盤には8月23日発売のAwesome City Club初のベストアルバム『Awesome City Club BEST』から新曲「ASAYAKE」を披露。ベースやドラムが荒々しく鳴らされるこの曲は、アーバンというよりはプリミティブな力強さを感じさせるシンガロング系のナンバーで、バンドの新たな表情が発露。彼らの次なる一歩を期待ステージだった。

RIP SLYME

 続いては、RIP SLYMEからPESが登場。第一回「真夏のWOW」以来、5年ぶりのソロステージとなった。前回はバンドを引き連れたが、今回はDJ NONとヨースケ@HOMEをサポートメンバーに従え、スモールコンボならではのカジュアルでリラックスしたライブを展開。途中にヨースケの曲を1曲含んだ、わずか30分の出番に観客から別れを惜しむ声が上がる中、最後はソロデビュー曲「女神のKISS」でフロアを盛り上げ、「このあとも楽しんでいってください!」とステージをあとにした。

 そのPESが「ここから先輩方がバシッとかましてくれます。マジでファンキーなグルーヴを感じてもらいたい」と絶賛し、ILMARIに「真夏のWOWでまさか見られるとは思ってなかった」と紹介されて登場したのはFLYING KIDS。確かな演奏力による、パンチがあって強靱なファンクナンバーをどんどん繰り出し、格の違いを見せつけていく。来年に結成30周年を迎える彼らは、新曲「ラッセーラ」に加え、「ドマナツ」の曲中では「楽園ベイベー」のカバーを披露するなどして会場のテンションをアップ。「幸せであるように」「風の吹き抜ける場所へ」「君にシャラララ」という代表曲の3連発でステージを締めくくると会場から大きな拍手と感性が上がった。

 その後、RYO-ZとILMARIに「トリに相応しいヤバいバンドがこれから始まります!」とバトンを渡され、ステージに現れたのは“横浜が誇る東洋一のサウンドマシーン”ことCRAZY KEN BAND。今回は、8月2日に結成20周年記念のベストアルバム『CRAZY KEN BAND ALL TIME BEST “愛の世界”』が発売されるとあって、豪華ヒット曲の数々をメドレーも交えながら惜しげもなく披露し、満員のフロアを魅了した。

 アンコールでは観客のリクエストから「LADY MUSTANG」を繰り出し、JBメドレーで盛り上げ、最後はお決まりの横山剣の「逃げろ!」の号令で全員ワチャワチャと撤収。ソウル、ファンク、ヒップホップ、レゲエ、歌謡曲、ロックなど、ありとあらゆるサウンドをミックスし、ショーマンシップ溢れる構成で矢継ぎ早に楽曲を展開していく彼らのライブは満漢全席のごとき華やかさ。時が経つのを忘れるほど、濃くて楽しいステージで会場を盛り上げ、初日のメインアリーナのライブステージは幕を閉じた。

2日目

RIP SLYMEとMONGOL800

 2日目のアリーナは、DJ FUMIYAの影ナレーションからスタート。「私が太鼓判を押すのがMonster Rion」「合い言葉はガオ」と紹介し、観客と「真夏の」「ガ〜オ」とコール&レスポンスしてからMonster Rionが登場した。

 湘南乃風のセレクターも務めるThe BK SoundとRIP SLYMEのリミックスも手掛けているDJ/プロデューサーのSONPUBから成る彼らは、7月に発売したアルバム『Message』収録曲や自分たちが手掛けたリミックス、国内外の有名アーティストのダブを織り交ぜた超アッパーなセットで初っ端からフロアのテンションを一気に上昇させた。終盤には女性シンガー、LILA ADONAを迎え入れて「Tropical Love」を披露。照明を落とした客席を観客各自の携帯のライトで照らし、パーティー気分をさらに盛り上げた。

 続いてはRYO-ZとDJ FUMIYAがサブステージに。「次に出てくるヤツらもハンパじゃなくヤバイ」(RYO-Z)、「サウンドチェックであの格好良さ。もうワクワクがトマラナイ」と紹介されてFIRE BALLがHOME GROWNを従えて登場。結成20周年を迎えた彼らは自らのクラシックに夏らしい軽快な曲やボブ・マーリーのカバーなどを織り交ぜた大盤振る舞いメニュー。

 曲の前後や曲中に挟まれる熱いMCと巧みなトースティング、そして激烈かつ変幻自在なレゲエのリズムでフロアをひとつにしていった。中盤には7月19日リリースの10枚目のアルバム『PROGRESS』から新曲「Don't Turn Dat Down」「みんなのうた」を連続パフォーマンス。ラストは代表曲にして名曲「WONDERFUL DAYS」を力強く歌い上げ、場内をでっかい愛で包み込んだ。

 2日目の3番手はRYO-Zが「日本一タイトな演奏をするパンクバンド」と紹介したMONGOL800。「みんな楽しんでいきましょう!」とPESに送り出された彼らは1発目からヒット曲の「あなたに」をお見舞いし、満員に膨れあがったフロアの熱気が瞬間湯沸かし器のように一気に沸点に達した。タイトな演奏とソウルフルな歌声で、疾走感あふれるナンバーからじっくり聞かせるスロウソングまで幅広い楽曲でステージを展開。

 中盤では今春に発表した新曲「宝物」も披露された。最後は「あと2曲駆け抜けちゃってもいいですか?」というキヨサクの挨拶から代表曲「小さな恋のうた」「DON’T WORRY BE HAPPY」を立て続けにパフォーマンス。フロアではダイブやモッシュも起きるなど、会場が興奮のるつぼと化した。

Dragon Ash

 PESの「みんなもご一緒に」という発声から観客全員でバンド名をコールして登場したのはDragon Ash。RIP SLYMEとDragon Ashの付き合いは古いが、実はDragon AshとRIP SLYMEが自分たち主催のライブで同じステージに立つのは、Dragon AshのツアーにRIP SLYMEがTopping Actとして帯同した2001年以来、実に16年ぶりとなる。

 そこに繋がる両者の出会いはインディーズ時代のRIP SLYMEをDragon Ashがフックアップしてくれた1999年開催の第1回「Total Music Communication」。この日のMCではkjが、BOTSが大学生の頃に教えてくれて聞いたRIP SLYMEの「白日」が、その呼び水になったというエピソードを披露。

 続けて「そこ(TMC以降)からジャンルも違うし、進む方向も違うけど、お互いの轍を見ながら、俺らはチョモランマ登って、リップスライムはエベレスト昇って、同じ音楽の頂きに立った。こういうときこそ同じ音楽仲間だと胸張って言いたくて今日出させてもらった」と、今度はRIP SLYMEの呼びかけに応えるカタチで「真夏のWOW」に出演した経緯を伝えた。

 そんな彼らのステージは1曲目からパワー全開。今年5月に発売したニューアルバム『MAJESTIC』の曲を中心に、切っ先の鋭い超重量級のミクスチャーロックを投下し、フロアにダイブとモッシュの荒波が次々に巻き起こった。代表曲「静かな日々の階段を」の最後にはRIP SLYMEの「One」をカバーしたり、「Fantasista」で観客が「ウォーゥ、ウォウ!」と叫ぶところの前に「ま・な・つ・の」と入れたりとスペシャルなアレンジで会場を沸かせた。最後は力強く感情に訴えかけるミクスチャーロック「A Hundred Emotions」へ。圧巻のステージで観客のボルテージを最高に高め、大トリのRIP SLYMEへバトンを渡した。

 大トリのRIP SLYMEは、初日と同じくDJ FUMIYAとWISEでスタート。WISEをサポートメンバーに迎えたスペシャル編成でライブを展開した。昨日はトップバッターだったが、今日はこの時間までの出演者がとんでもなく白熱したライブを繰り広げてきたため、RIP SLYMEも面々もいつも以上に熱のこもったパフォーマンス。

 冒頭からアッパーな曲を畳みかけていき、4曲目「Jump」が終わった頃にはフロアはサウナのような熱気に包まれていた。

 中盤には夏フェスらしくサマーソングを織り込み、「これを夏の夜に聞いたらチルれると思う」(RYO-Z)という紹介からRIP SLYME屈指のメロウチューン「UNDER THE SKIN」を久々にライブ披露。

 終盤は「Joint」「Good Times」「熱帯夜」というブチ上がり曲の連続パフォーマンスで屋内にも関わらず会場が焼けつくようなアツさとなった。

 アンコールを求める拍手に呼ばれて再登場したRIP SLYMEは、CHOSEN LEEを呼び込んで「The Man」を、MONGOL800を呼び込んで「Remember」を続けて披露。スペシャルなコラボパフォーマンスで、アニバーサリーに相応しい、最高のサマーギフトを観客にプレゼントし2日間に渡る『真夏のWOW」は幕を閉じた。