欧州連合(EU)と日本はこのほど4年に及ぶ交渉を経て、経済連携協定(EPA)を結ぶことで大筋合意した。

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欧州連合(EU)と日本はこのほど4年に及ぶ交渉を経て、経済連携協定(EPA)を結ぶことで大枠合意した。日欧の貿易の専門家らは、「目下のグローバル貿易は保護主義が台頭し、多国間貿易体制が試練に立たされている状況の中、欧州と日本が手を結んで自由貿易と市場開放を支持するとの積極的なシグナルを発したことは、欧日間の貿易投資をある程度促進することになり、中国もまたより高いレベルの開放という課題とチャンスに立ち向かうことになる」との見方を示す。経済参考報が伝えた。

EUと日本の国内総生産を合わせると世界全体の約3割を占め、欧日EPAが最終合意に至れば双方のいずれにとっても最重要の二地域間貿易協定になる。

欧州国際政治経済研究所(ECIPE)のフレデリック・エリクソン所長は、「EUと日本が主要20カ国・地域(G20)のハンブルクサミットに先立ってEPA交渉で大枠合意したことは、双方が外部からの圧力を受けており、G20というプラットフォームを借りて自由貿易を支持する態度を表明する必要に迫られていたことを物語る」と述べた。

エリクソン所長によると、「米国が環太平洋経済連携協定(TPP)からの離脱を表明して以来、日本はEUとの自由貿易協定(FTA)に重点を移すとともに、これを将来における他の発達したエコノミーとのFTA交渉の土台にしようと考えた」という。

商務部(商務省)国際貿易経済協力研究院の元院長で中国世界貿易機関研究会の副会長を務める霍建国氏は、「欧日のEPA交渉での大枠合意は、自由貿易と市場開放を支援するとの積極的なシグナルを発し、高水準の対外開放を追求することが引き続き世界の主流であると表明するものにほかならない」との見方を示した。

EUが発表した公告によれば、欧日EPAが発効すると、商品の9割以上が関税を減免され、欧州の輸出企業にとっては年間約10億ユーロ(約1292億円)のコスト削減になる。

欧日EPA交渉は2013年にスタートし、関税、知的財産権、EC取引ルールなど27分野について話し合いが行われてきた。だが交渉はスムースに進まず、双方の相違点は、日本側は自動車、EU側は農産品の相手市場への輸出に際しての関税の減免問題などに集中的に現れていた。

EUも日本も中国の重要な貿易パートナーであり、欧日EPAが中国に一定の影響を与えることは間違いない。

エリクソン所長は、「プラスの影響はEPA当事国にもたらす経済拡大が当該国とその貿易パートナーとの貿易の伸びも牽引すること、マイナスの影響は貿易転換効果を生じて、一部分野における他の貿易パートナーの競争で一層難しくなる可能性があることだ」と指摘した。

だがエリクソン所長は次のように続けた。「欧日EPAが中国に与えるマイナス影響は決して大きくないとみられる。欧日の貿易障壁の解消は主に自動車と農産品などの分野でのことであり、この分野に強い中国企業は少数だからだ。よってEPAが発効しても中国企業にそれほど大きな競争の圧力をもたらすことはあり得ない」。

霍氏は、「欧日がEPA交渉で合意すれば中国が新たな高水準の開放という課題とチャンスに立ち向かうことになる」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集KS)