17日、安倍晋三首相が最近見せた中国への歩み寄り姿勢をめぐり、参考消息網は「戦略的接近?それとも毒を隠し持っているのか」と題する記事を掲載した。資料写真。

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2017年7月17日、安倍晋三首相が最近見せた中国への歩み寄り姿勢をめぐり、参考消息網は「戦略的接近?それとも毒を隠し持っているのか」と題する記事を掲載した。

記事は冒頭、安倍首相が6月に開かれた国際交流会議や今月の主要20カ国・地域(G20)首脳会議で中国が提唱する経済圏構想「一帯一路」に協力する姿勢を見せたことを指摘。日中関係改善を望むとの発言も取り上げた上で、「尖閣、歴史問題で両国の外交がこう着状態にある中、安倍氏の変化は極めて目を引く」とつづる。さらに「この変化には『戦略的接近』との見方もあれば『毒を隠し持っている』との分析もある」とし、現在の日中の内政事情や外交を次のように説明する。

まず、日本の内政については「政府内には二つの意見がある」と述べ、「自民党の二階俊博幹事長らが対中経済関係を優先して重視すべきと認識しているのに対し、外務省を中心とした勢力はけん制的な外交、安全保障、経済政策を堅持。安倍氏の対中政策決断において意見の食い違いが生じている」。このほか稲田朋美防衛相の不適切発言や森友・加計学園問題に触れた上で支持率が急落したことを指摘し、経済面においても「アベノミクスは一定の成果を挙げたが、日本経済は中長期的には楽観視できない」と政府の債務残高や高齢化問題、労働力不足などに言及した。

次に日本の外交問題に関しては「中国は2010年に日本を抜いて世界2位の経済大国になったにもかかわらず、日本は中国を戦略ゲームのライバルとすることにこだわっている。一方で米国に従属し、もう一方で南シナ海周辺国を抱き込んで中国との対立を画策」とし、「しかし国家利益と戦略目標において安倍政権とトランプ政権の間では意見の相違が生じている。これが日米関係の不確定性を増加させ、安倍首相の国家戦略は迷路に迷い込んだ」とした。

一方、中国については米朝が引き起こした東アジアの緊張や韓国、インドとの関係悪化を列挙し「このような状況ではあるが、中国は意見の食い違いをコントロールできている。隣国と対話で意思疎通を図り、平和的な方法で矛盾や衝突を緩和」と評価。また、経済的、軍事的な影響力の拡大も指摘し、習近平(シー・ジンピン)国家主席がG20首脳会議で「中国が世界の自由貿易の旗手を引き続き務める」と示したことを取り上げ、「中国は地域の強国から世界の大国へと転換した」と主張した。

記事は「日中両国の現状を理解すると、われわれは安倍氏の中国歩み寄りが『自らの過ちに気付いた軌道修正』でないことが分かる」とし、「(安倍首相の態度は)複雑な国内外の情勢に基づく理性的な譲歩」と指摘。「外交成果で支持率を回復させたいとの思惑や、『一帯一路』の助けを借りて経済の新たな成長を実現することを期待しているのだ」と論じた。(翻訳・編集/野谷)