後半2分、勝ち越しゴールを決めたFW斉藤光毅が小さくガッツポーズ

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[7.17 国際ユースin新潟第3戦 U-17日本代表 5-1 U-17新潟選抜 デンカS]

 逆転でのU-17W杯メンバー入りへ名乗りを上げた。U-17日本代表初招集のFW斉藤光毅(横浜FCユース)は前半23分、スルーパスで抜け出して右足シュート。これはGKに弾かれたが、こぼれ球をFW栗原イブラヒムジュニア(三菱養和SCユース)が右足で決めて先制点を奪う。

 斉藤は特長である動き出しの量とスピードを活かして再三相手の背後を狙い、味方の攻撃スペースを作り出していたが、一方でゴールを決めたいという思いが強すぎたか、焦ってチャンスに絡むことができない時間帯もあった。

 それでも1-1に追いつかれて迎えた後半2分に待望の今大会初ゴールを挙げる。左サイドを突破したSB鈴木冬一(C大阪U-18)のラストパスをゴール前で引き出し、GK不在のゴールへ1タッチで押し込んだ。

 テストされたSB起用でゴールを演出した鈴木冬が大喜びする一方で斉藤の喜びは控えめだった。ただし、今大会、チャンスでなかなか結果を残すことができていなかっただけに、本音は別。「点を取りたくて前半空回りしていたんですけども、(鈴木)冬一くんから凄くいいボールが来て合わせるだけだった。(合わせるだけのゴールだったため)あんま喜ばなかったですけれども、内心すごく嬉しかったです」と微笑んでいた。

 得点直後にもスルーパスで抜け出した斉藤はGKを引きつけてからFW宮代大聖(川崎F U-18)へ出したラストパスで3点目をアシスト。結果を残して大会を終えたFWは、チャンスを演出してくれた先輩選手たちに感謝していた。

 6月のU-16インターナショナルドリームカップではギニア戦の後半アディショナルタイムに優勝を手繰り寄せるゴールを決めるなど、3試合で4得点。大会得点王とMVPの2冠に輝いた。U-16代表の主将、エースとして今後のサッカー人生へのターニングポイントとなるような活躍を見せたが、本人は「オランダ(との試合)とか全然いいプレーできていなかった。全然満足はしていないです」という。その活躍を経て今回、U-17日本代表に初招集されたが、力不足を痛感。一つ上の世代との差を感じる合宿となった。

「全然違いました。U-16と同じ練習をしているんですけれども、パススピードだったり基本的なところから違っていた。 (個人的には)U-16の方がもっと自分を出せる感じだったんですけど、今回は活かして貰う形でやっていたので。でも全然決められていなかったので、この夏しっかり努力していきたいです。(U-17W杯出場へ向けて) 今回選ばれたからにはそこに食い込んでいければなと思うんですけれども、確実に今のプレーじゃ何もできなくて迷惑ばかりかけてしまうと思うので努力をしていかないといけない」

 今大会初戦でクロアチア、2戦目でメキシコと対戦。1世代上の強豪との対戦によって、今まで自分が持っていたゴール前の感覚では通用しないことを学ぶことができた。「打てるタイミングとか本当に一瞬でそこを逃したらもう終わりだなと。少し迷ったら打てなくて、失うかパスかになってしまっていて大きな差を感じました」。この2チームはわずかでも判断を迷っているとDFが一気に距離を詰めてシュートブロック。他のU-17代表選手たちも同様に苦戦していたが、斉藤は「世界基準を持って、しっかり練習していきたい」とこのレベルを忘れず、このレベルで得点を取るFWになることを誓っていた。

 森山佳郎監督はその斉藤について「精力的に動いて(チームの)血流を良くしてくれる存在だと思うし、背後を狙い続けられる選手だと思う」と評価。U-17W杯メンバーの候補の一人になってることを認めたが、今回ケガで不在のFW棚橋尭士(横浜FMユース)やFW山田寛人(C大阪U-18)らとの争いを抜け出した訳ではない。

 アピールしたと同時に“宿題”を残した斉藤は、今回の3試合の経験を活かして成長速度を加速させることができるか。また、今月開幕する日本クラブユース選手権でアピールできるかが、U-17W杯出場へのポイントになる。期待に応えるようなパフォーマンスをしてチャンスを掴むだけ。メンバー入りを勝ち取り、「強い相手に対してゴールを決めたり、ワールドカップ行けたら得点量産できるような選手に」なって、“00ジャパン”の世界一に貢献する。

(取材・文 吉田太郎)