ノルウェー・オスロ近郊の森で、2017年の作品を寄贈するアイスランドの詩人ショーンさん(右)。中央はプロジェクトを発案したアーティストのケイティー・パターソンさん、左はオスロのマリアンヌ・ボルゲン市長(2017年7月2日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】自分の本がまだ生まれてもいない人々によって読まれることとはどういうことなのか、全く想像できない人もいるだろう。

 ノルウェーのオスロ(Oslo)では、100年後の未来に向け、毎年違う作家たちが「未来図書館」に作品を寄贈している。英スコットランド(Scotland)のアーティスト、ケイティー・パターソン(Katie Paterson)さんの発想から生まれたプロジェクトで、これらの作品が本として出版されるのは次の世紀だ。

 作家の出身国も文体も多岐にわたるこのプロジェクトの目に見える痕跡はこれまでのところ、3年前に植えられた1000本のトウヒ(マツ科の常緑高木)のみ。オスロ郊外の森に植えられたこれらの小さな木には、それぞれに赤いリボンが巻かれている。

 樹齢100年を迎える2114年、これらの木々は紙を作るために伐採され、100人の作家の作品を収めた本として生まれ変わる。

 これまで作品を寄贈したのは、2015年にカナダの作家マーガレット・アトウッド(Margaret Atwood)さん、2016年に英作家デービッド・ミッチェル(David Mitchell)さん、そして2017年はアイスランドの詩人ショーン(Sjon)さんだ。彼らと同世代の人々は、寄贈された作品を絶対に読むことができない。

 寄贈された作品は、全部で1000冊出版される予定だ。出版された本の所有権は1000ドル(現在のレートで約11万3000円)で、段階的に販売されるという。
【翻訳編集】AFPBB News