韓国・文政権の北朝鮮対話路線には既に限界が生じている

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 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)氏が大統領に就任してから約2ヵ月が経過した。同氏の北朝鮮に対する基本姿勢は対話を重視するとしている。しかし、北朝鮮にはまともな対話をする意思があるようには見えない。

 北朝鮮の金正恩は世界の非難を気にする様子もなく、核開発を進め、大陸間弾道弾(ICBM)の実験を行っている。文大統領は、こうした状況をいかにして打開しようと考えているのか、同氏の意図がよく分らない。

 足元で、韓国は中国との関係があまり上手くいっていないように見える。また、文大統領が訪米した際、トランプ大統領との対談も目立った成果を生まなかったと言われている。サムソンの業績がよいこともあり、現在の韓国経済の状況に大きな心配はないだろうが、国内世論を意識して慰安婦問題等を蒸し返すことになりそうだ。

文大統領の
これまでの政策評価

 文大統領は、国内では財閥改革などを中心とした格差の是正を重視しつつ、外交面では米国と距離をとり、中国に近づくことを重視してきた。しかし、この政策には矛盾が多い。

 まず、文政権の対米政策はかなり袋小路に追い込まれていると見るべきだ。文氏が“前政権の負の遺産”と批判してきた米国のミサイル防衛システム(THAAD)の配備計画は遅れている。これに対する米国政府のいらだちも高まっている。この間、米国のトランプ大統領は米韓のFTA(自由貿易協定)を見直す考えも表明した。

 輸出依存度の高い韓国にとって、米国との安全保障、および、経済面での関係が後退することは、国力の低下につながる可能性が高い。長い目で考えると、韓国の国力低下は朝鮮半島情勢の不安定化、緊迫化につながるだろう。それは、わが国とっても対岸の火事ではない。

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