まさに留まることを知らないその推進力を示したベリーグッドマン

 3人組ボーカルグループのベリーグッドマンが15日、東京・Zepp DiverCity(TOKYO)で、全国ツアー『“てっぺんとるぞ宣言”ツアー 2017〜超好感男の証明〜』のファイナルを迎えた。

 ベリーグッドマンはRover、MOCA、HiDEXからなる大阪出身のボーカルユニット。同じ中学だったRoverとHiDEXがグループを結成、以後そのグループは活動休止。しかしその後、RoverとMOCAが出会い意気投合、MOCAのソロシングル「原始人の歌」を発売するにあたりRoverとHiDEXがプロデュースしたことがきっかけで、2013年にベリーグッドマンが結成された。

 2016年3月にシングル「ありがとう〜旅立ちの声〜」でメジャーデビュー。インディーズ時代を含めこれまでに4枚のアルバムと1枚のCDシングル、そして8つの配信シングルをリリースし、着実にその知名度を上げ、一方で、多数の野球選手の登場曲として楽曲を使用されるなど、幅広い層の人気を集めている。

 今回のツアーは5月から大阪からの初日を皮切りとして全国13カ所を巡り、1万人を動員。その勢いも十分な彼らのステージを一目見ようと、この日の会場には多くのファンが駆けつけ、ステージ開始前から異常なほどの熱気が充満していた。

アクティブなステージの開会宣言

Rover

 開場時間が若干押したこの日のライブだったが、会場は予定より5分ほど過ぎたころに暗転と、程なく待ちかねた時がやってきた。観衆はその期待を胸に、SEに鳴り響いていたBGMに合わせて手拍子をとる。

 不意にアナウンスの声が入った。「只今より『ベリーグッドマン “てっぺんとるぞ宣言”ツアー 2017〜超好感男の証明〜』の開会式をおこないます」その声にあっけにとられた観衆だったが、それに続いて「BGM学園」と書かれたプラカードを持つ女性と、その後に野球のユニフォームをあしらった上着を着たRover、MOCA、HiDEXが行進スタイルでステージに入ってくるのを見て大喜び。そしてMOCAの伸びやかな選手宣誓とともに、ステージはスタートした。

 ファンキーかつアットホームなナンバー「はじまりの恋」でスタートしたこの日のステージ。RoverとHiDEXが清々しく気持ちのよいコーラスを聴かせる一方で、MOCAは観衆を煽り、観衆の注意をグッとステージに向ける。「東京! 伝えに来たで! 行こうか!」その掛け声につられ、サビではフロアの最前列から最後列、さらには二階席まで、ほとんどの観衆がサビで腕を、車のワイパーの様に大きく振り、ベリーグッドマンの面々がライブに込めた思いを、しっかりと受け取っていた。

 さらに「Good Time」「Brand New World」とノリのよい曲が続く。そのたびにHiDEXらが抜群のコーラスを聴かせ、その間を縫って、MOCAが観衆に語り掛ける。その声に従い、腕を振り上げ、手拍子、さらにジャンプと、観衆もじっと聴いている間がない。しかしまさしくそれでいい。「彼らの楽曲はそうやって聴くべきものなのだ」、3人が絶妙なコンビネーションで見せるこのステージは、そう思わせる空気が会場いっぱいに充満していた。

家族、そして観衆への感謝とともに

HiDEX

 4つ打ちや16ビートのダンスリズムでアゲアゲになった序盤の曲とは対照的な、中盤に披露された「ライオン」「Anniversary」などの楽曲も、ベリーグッドマンの核心を突くような楽曲だ。聴くものに寄り添い、励まし、そして導いていく。その曲を聴くだけで、そしてライブに参加するだけで元気になれる。レゲエチックな歌のメロディにちりばめられた詞は、そんなたくさんの魅力を含んでおり、会場の人々に歌を聴かせる中でさらに「浸らせる」という雰囲気に会場を包み込む。さらにはHiDEXのボイスパーカッションとともにMOCAがフリースタイルを交えながら観衆と掛け合いを楽しむ場を挟み込むなど、さらに観衆との一体感を強めていく。

 一方で、自分たちを支えてくれた家族への思いを込めた「ありがとう〜旅立ちの声〜」「おかん〜yet〜」、そしてRoverがギター、HiDEXがピアノをプレーする「My Baby」を披露。「ありがとう〜旅立ちの声〜」ではRoverが亡き父に向け、「おかん〜yet〜」ではHiDEXが自身を強く育ててくれた母へ、そして「My Baby」では自身の妻に向けた思いを語る。その言葉は、彼らのファンに対する感謝の気持ちに重なるとともに、聴くものそれぞれの境遇にも、何らかの形でぴったりとハマり、しっかりと溶け込んでいくようでもあった。

 後半からは時にダンサーを交えて、エキサイティングなステージを再燃させる。ここまでのステージですっかりと自分たちの思いを吐き出したからこそか、彼らの表情もすっかりとライブを楽しむモードのようだ。スタイルもジャケットを基調とした少しフォーマルなものに替えながら、MOCAの「後半戦、ガッツリ遊んでいきましょう!」という言葉とともに、ユニークな映像を前振りに使った「エキスパンダー」から、再び観衆がタオルをまわし、腕を振り、ジャンプし、ひと時もじっとできない時が再び訪れた。

留まるところを知らないこれからの道

MOCA

 そしてこの日のラストナンバーは「さくら」。改めてRoverが「『さようなら』という言葉に、『ありがとう』という言葉を添えて」と、この日を迎えた感謝の言葉を口にしながら披露したその曲。聴くものを元気にしてくれるようなその曲のリズムに合わせて、観衆はずっと手拍子で彼らを支える。そのバックアップで観衆は彼らに元気を与える。「グッバイ、トーキョー! ありがとうございました!」そしてMOCAの声で観衆に向けて、彼らは別れを告げステージを降りた。

 さらにアンコールに応え登場した3人は、この日登場したバックダンサーらとともにアンコールを熱唱。18歳のころ、吹奏楽でトランペットを志していたというRoverは、挫折しながらも今の道に進んだことに対し「今みんなの前で歌わせてもらっていることに幸せを感じる」と、この日につながったエピソードを語りながら、改めて深い感謝の気持ちを言葉にしていた。

 またこの日は、9月6日ニューシングル「Pain, Pain Go Away feat. MUTSUKI from Softly」、10月4日にニューアルバム『SING SING SING 5』の発売と連続のリリース、さらに12月29日より大阪を皮切りにおこなわれる初のホールツアーが行われることを発表した。自らの元気を観衆に分け与え、そして逆に与えてもらい、さらに「ベリーグッド」なスタイルを確立した彼ら。その勢いは、当分留まるところを知らないことだろう。

(取材=桂 伸也)

ライブのもよう ライブではさまざまな発表があった ベリーグッドマン HiDEX Rover MOCA ライブのもよう
セットリスト『ベリーグッドマン “てっぺんとるぞ宣言”ツアー2017 〜超好感男の証明〜』
2017年07月15日 @東京・Zepp DiverCity Tokyo

01. はじまりの恋
02. Good Time
03. Brand New World
04. まずはそこから
05. Vibes UP!!
06. Color
07. ライオン
08. Anniversary
09. ありがとう〜旅立ちの声〜
10. おかん〜yet〜
11. My Baby
12. エキスパンダー
13. Supernova
14. Trip
15. ウグイス(Remix)
16. Mornin’
17. さくら

encore
E01. TTS
E02. 君に恋をしています
E03. ライトスタンド
E04. ベリーグッド