日本経済の課題は…企業経営者らに聞く

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 賃金やGDPは上昇を続けているのに、景気改善の実感が日本全体に広がらないのはなぜなのか。経済同友会で幹部を務める企業経営者らに日本経済の課題を聞いた。

 経済同友会は、日本経済の課題解決に向けて集中的に議論し、高齢者を過剰に優遇する「シルバー民主主義」を打破する必要があることなどを確認した。

 また、産業革新機構の志賀会長は、経営者は「買収」だけでなく、既存事業の見直しも進めるべきと指摘した。

 産業革新機構・志賀俊之会長「新しい事業には結構みなさん手を出す。ただ、以前からのポートフォリオを組み替えていかないといけない。それをカーブアウト(事業分離)したり、切り出したり、他社とひっつけて新たにコア事業として育成していくとか。そういうところが日本の会社があまり上手にできていない。そこに産業革新機構としての役割がある」

 一方、経営共創基盤の冨山CEOは、最低賃金の思い切った引き上げが必要としている。

 経営共創基盤・冨山和彦CEO「(最低賃金)もう1500円いっちゃった方がいいんじゃないかな、全国津々浦々。(Q:中小企業は耐えられますか?)それに耐えられない中小企業が社会的に存在する意味ってあるのかしら。会社はね、会社が存在するためにあるんじゃないんですよ。雇用を生み、賃金を払い、お客さんに奉仕し、もうかったらそれを税金で払うために存在する。会社が存在すること自体が目的じゃない」

 また、賃金があがってもGDPの7割を占める消費が盛り上がらない問題について、三井住友フィナンシャルグループの宮田会長は、経営者もネット上の社会=SNSへの対応が必要だと指摘した。

 三井住友FG・宮田孝一会長「消費パターンが変わってきていることもポイント。単に『物を買う』だと、みなさん、そんなに動かなくなってきて。ハロウィーンでの売り上げがバレンタインデーを抜いた。いろんな格好をして写真・動画を撮って、SNSで共有する。こういうふうな自分が参加して楽しんだ経験にならお金を払う。既存の情報伝達ルートになかった世論形成がなされるようになった。ビジネス上も非常に注目すべき点」

 経済同友会は、持続可能な社会の構築に取り組むとしていて、安倍政権に対しても、短期的な支持率の低下を恐れずに、国の将来を見据えた政策運営を行うことを求めている。