最近、ローカル線で旅をする女性が増えています。忙しい日々のスピードとは真逆の、のんびりゆったりした速さのローカル線から景色を眺めるのが癒しになるのでしょう。7月1日から発売になった夏の「青春18きっぷ」は、特急電車には使えませんが、ローカル線を楽しむにはぴったりのお得なきっぷです。堅実女子のための賢い使い方を、先日『おんな鉄道ひとり旅』を刊行した、漫画家のYASCORN(やすこーん)さんに伺いました。〜その1〜はコチラ。

イチオシは『ムーンライトながら』で夜行列車旅

「単行本にも描いていますが、私のイチオシは『ムーンライトながら』で夜行列車移動をすること。『ムーンライトながら』は東京と大垣(岐阜)を走る夜行列車で、青春18きっぷの使える期間に1日一往復しています。東京を23時10分に出て、名古屋に5時19分、大垣には5時50分に到着します。

ここで要注意なのが、青春18きっぷは1日1枚使用ですよね?ということは、23時台に使うと、それだけで1枚使い切ってしまうことになるのです。ですから、きっぷをセーブしたい人は小田原駅までは通常のきっぷで移動して、日が変わったタイミングで小田原駅から乗り込む、というのもテクニックとしてはあります。ただ、余らせるくらいなら夜行列車に乗る際に2回分を使ってしまうのもアリです。夏のき っぷは7月20日から9月10日まで使えるので、よく考えて使うといいですよ。ちなみにムーンライトながらの運転日はこのうち30日間です」

青春18きっぷの時期に運行している「ムーンライトながら」。 『おんな鉄道ひとり旅』より。

列車内で必要なもの

「『ムーンライトながら』は夜行列車で、寝台列車ではありません。つまり、座席に座って寝ることになります。

行き先に関しては、目的によって異なります。大阪、広島などは、この夜行列車を使えば、比較的行きやすいと思います。

列車内は冷房がキツイので、寒がりの人なら羽織るものなどは必須。あと喉の乾燥を防ぐために、マスクもあるといいですね。車内販売が無いので、お酒などを含む飲み物、食べ物は自分で持って行きましょう。時折長停車する駅があるので、そのタイミングで自動販売機から購入することもできます。また、車内の電気は消えないので、気になる人はアイマスクを持って行くといいですよ。音が気になる人は耳栓も。

洗面台やトイレは、列車内にあります。洗面所はお湯も出るので、顔を洗ったり歯を磨いたりすることもできます。

基本的に寝ていれば着くので、退屈することはありません。でも、学生の団体客とかがいると、キャッキャッと騒いでいることもあるので、そういう時はちょっと辛いかな。こればっかりは運ですね」

これが「ムーンライトながら」での快眠スタイルだ!『おんな鉄道ひとり旅』より。

到着後の旅の行き先はあなた次第

「『ムーンライトながら』で大垣に着いてからは、旅の目的次第でいろんなプランが考えられます。乗り継いで京都に行ってラーメンを食べたり、寺院を見たり、松山まで行って道後温泉を楽しんだり、三重の伊勢神宮まで移動して朝から参拝したり、と楽しみ方は自分次第です!ちなみに伊勢神宮の帰りには、必ずおかげ横町に立ち寄って赤福本店の夏限定『赤福氷』も必ず食べます(笑)。1度目の『ムーンライトながら』の時は、養老鉄道に乗り換えて、養老の滝に行きました。大垣からアクセスはしやすいのですが、乗り換え時間には要注意です。大阪方面行の普通列車は乗り換え時間が5分しかないので、鉄道好きの間では“大垣ダッシュ”と呼ばれています。

帰りに関しては、青春18きっぷで『ムーンライトながら』を使ってもいいですし、新幹線を使ってスピード優先で戻るのもアリです。きっぷの使い方はあなた次第ですから。1人で5回分使えなければ、友達に譲ったり売ったり、一緒に使うのもよし、自由な夏旅を計画してくださいね。よい旅を!」

YASCORN(やすこーん) 鉄道好きの漫画家、時々小説家。児童誌から鉄道誌まで幅広く活動している。 漫画単行本は 「GOGO♪たまごっち!」シリーズ、初の鉄道ミステリー小説 「のぞみ、出発進行!!」(共に小学館) ほか多数。「メシ鉄!!!」(集英社・ふんわりジャンプ)、「おんな鉄道ひとり旅」(小学館・プチコミック増刊号)、「ヤスコーン☆の鉄道漫遊記」(東洋経済オンライン)、 を現在連載中。7月10日に「おんな鉄道ひとり旅」の単行本が発売された。  HP→yascorn.com 撮影/坪内政美

ヤスコーン★さんの最新刊『おんな鉄道ひとり旅』(小学館刊・552円+税)

『おんな鉄道ひとり旅』発売を記念して、神保町・書泉グランデで7月22日にYASCORN先生のトークショー&サイン会が開催されます。詳しくはこちらのURLをチェック!https://www.shosen.co.jp/event/57671/