アメリカ大陸を東西に端から端まで走破する時間を競うアメリカ大陸横断チャレンジ、通称「キャノンボール」で、テスラ・モデルSを駆る2人の男性がEVとして最速となる51時間47分というタイムを記録しました。

Two guys did a coast-to-coast ‘Cannonball Run’ in a Tesla Model S for a new record - The Verge

https://www.theverge.com/2017/7/9/15938028/tesla-model-s-cannonball-run-record

2017年7月1日、テスラ・モデルS 85Dに乗るジョーダン・ハートさんとブラドリー・ドゥスーザさんの2人は、アメリカ大陸の反対側にある東海岸のニューヨークに向けて、アメリカ西海岸のカリフォルニア州レドンドビーチを太平洋時間の23時30分に出発しました。2人の旅の目的は、とにかくアメリカ大陸を最速で走りきってしまうというもので、途中で必要となるバッテリーの充電などを除いては一切どこにも立ち寄らないというストイックな内容となります。

2人が駆るテスラ・モデルS 85Dはその名が示すとおり85kWhのバッテリーを搭載するモデルで、1回のバッテリーチャージで走行できる距離は標準でおよそ500km。一方、アメリカ大陸を横断する距離は直線距離だとおよそ4000km。タイムを短縮するためにはバッテリーの充電に要する時間をなるべく少なくすること、そして意外なほどバッテリーを消費してしまうエアコンの使用を可能な限り控えることで、一度の走行距離をかせぐことが重要となります。

記録を正式に認められるものにするため、2人はチャレンジの様子をTwitterとInstagramに次々と投稿しています。また、ドライブの様子をすべて日付・時刻のタイムスタンプ付きでカメラに収め、最後にタイムラプスムービーを作成して公開しています。

Freedom 5000 Team sets New Tesla EV Cannonball Record ! - YouTube

道中は2人で運転を交代しながらゴールを目指します。いつ・どこで食事をとるか、そしていつ寝るかが重要になり、さらに先述のようにエアコンの使用によるバッテリー消費を押さえることで「電費」を良くして、バッテリー充電回数を減らすことがタイムを短縮することにおいて非常に重要な要素となります。特に厳しかったのが、太陽が容赦なく照りつけて気温が45度を超える砂漠地帯を走った時で、どうしても電費が悪くなって充電回数を増やしてしまった模様。



チャレンジを終えたハートさんはThe Vergeに対して「僕たちはとにかく走り続けることに集中しており、途中で食事のために停まったのは1回だけです。その間も僕たちはスタッフに対して状況を報告し続け、わずか15分しか割かなかったレストランでの食事時間も、入った時間と出た時間を連絡していました。それ以外の食事はすべて、血糖値の上昇をコントロールするために低GI食だけに限定し、運転していない間は厳格な仮眠スケジュールを消化することに専念しました」と答えています。

そして出発から3日後の7月4日午前6時17分、2人はゴール地点であるニューヨーク東31番街のRed Ball Garageに到着。EVとしては世界最速となる「51時間47分」という記録を達成しました。これは、2016年に記録されていた「55時間ちょうど」というタイムを3時間以上も短縮するものとなっています。しかも、2016年の記録はバッテリー容量が大きく、改良により空気抵抗が削減されていた「モデルS 90D」によるものであり、今回の新記録はそれよりも1年古い車両によって樹立されたものとなっています。

We did it! Thank you to all our donors and those that helped on the drive. Go to YouTube and search "EV Cannonball" , click the top video and watch the whole journey. #record4freedom #endhumantrafficking #cannonball #tesla #endit Jordan Hartさん(@record4freedom)がシェアした投稿 - 2017 7月 6 8:58午前 PDT




今回の走行距離は2830マイル(約4554km)で、道中の充電回数は20回だったとのこと。1回のチャージによる走行距離は約228kmですが、これは先述のように砂漠地帯など過酷な環境を走ったことで距離が短くなってしまった模様。また、トータルの平均速度は時速およそ90kmという計算です。



なお、今回のチャレンジで両名は「オートパイロット」機能は用いなかったとのこと。また、深夜に出発して早朝のニューヨークに到着したことで、渋滞に巻き込まれなかったのも「純粋に幸運だった」と語っています。