花嫁の父、乾杯の挨拶で雷に打たれる(画像は『CBC News 2017年7月11日付「‘Lightning bolt in my hand’: N.B. man survives lightning strike while giving daughter's wedding speech」(Courtesy Maggy Thomas)』のスクリーンショット

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美しいウエディングドレスに身を包み最高の笑顔を見せている娘のために、嬉しいなかにも少しの嫉妬心を込めて乾杯の挨拶を行った父親。そんな彼を一瞬の閃光が襲った。たくさんの人が集まるなかで雷が彼ひとりに落ちた原因とは…!?

『CBC News/カナダ放送協会』が伝えたところによれば、落雷事故が発生したのはカナダ・ニューブランズウィック州のウッドストックで今月8日のこと。空を覆う雲は厚く非常に蒸し暑いなか、結婚式は新婦の父JPナドー氏が経営する果樹園のガーデンで行われた。乾杯の挨拶で両家の父親は前方へ。新郎の父が挨拶を終えるとマイクを花嫁の父へ手渡したが、そこでポツポツと大粒の雨が降り出した。

妻で新婦の母親であるマギー・トーマスさんは、そんな夫を襲った激しい閃光を目の前で目撃したひとり。『CTV News Channel』に「夫は新郎のアダムに向かって『わかっているとは思うが、私の娘を妻に迎える君は幸せな、実に幸せな男なんだよ』と話したところで雨脚が強くなり、火のような閃光が走ったのです」と語っている。その後、会場の全員が避難用シェルターへ移動。多数が落雷のショックを感じ取ったものの体調不良を訴える者はおらず、幸いナドーさんも右手に激しい電気ショックを覚えただけで済んだため、とんだアクシデントにもかかわらず結婚式は再び続けられたという。

ナドーさんはインタビューで、「稲妻が狙ったのはサウンドシステムとつながっていたマイクの電線だったのでしょうね。強いショックとともに右手が光ったんですよ。これには本当に驚きました。私が最も気になったのは『大好きなピアノがもう弾けなくなるのか』ということでした。死ぬことよりも手をやられることの方がずっと辛いからです。それにしても落雷=死というイメージがあるのでしょうか。その後たくさんの人が私に近寄ってきて、まだ生きているのかといった驚いた顔をするんですよ」と苦笑してみせた。

米ニューメキシコ州では2014年、臨月であった妊婦のケンドラ・ヴィラヌエバさんを落雷が襲った。奇跡的にケンドラさんの命は助かり帝王切開でキンバリーちゃんという娘が誕生したが、その子に重い障がいが残ってしまった。神経がダメージを受けて1歳になっても座ることもハイハイもできず、食べ物の咀嚼もできない。針金のようにまっすぐな髪の毛も非常に珍しく、途方にくれる両親の様子が伝えられた。

深刻な感電事故の怖さについて、医学雑誌『The New England Journal of Medicine』にショッキングな写真が公開されたこともある。工事中に肩が14,000ボルトの送電線に触れて高圧感電事故に見舞われた米カリフォルニア州の電気工事士の男性。変化は目に現れたという。視神経が傷ついたことで視力をかなり奪われ、瞳孔を広げる検査によって水晶体が「星型白内障」になっていることが確認された。

画像は『CBC News 2017年7月11日付「‘Lightning bolt in my hand’: N.B. man survives lightning strike while giving daughter's wedding speech」(Courtesy Maggy Thomas)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)