スキップ(画像はイメージ)

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リズムよく軽く飛ぶように歩を進めるスキップ。いつの間にか、何気なく身に付くもののように思えるが、できないことに悩む人は意外と多い。

テレビ番組などでもできないことが笑いの種になることがしばしばあり、その奇妙なスキップに視聴者は衝撃を受ける。それが綺麗な女優さんであれば、ショックは余計に大きいだろう。

釈由美子、川田アナ、だーりお......美女たちも苦戦

2017年7月11日放送の情報番組「スッキリ!」(日本テレビ系)では、女優の釈由美子さんがスキップをできないことを告白。他の出演者に促され、生放送でスキップを披露することとなった。

釈さんは両こぶしを握りしめて「ようい」の構えをすると、スキップの感覚をつかむためか、右腕でリズムを取り始める。そして右脚を高く振り上げ、不思議なリズムのぎこちないスキップを披露した。高いピンヒールを履いているということもあり、とても危なっかしい。

そのスキップとは言い難い出来栄えに、スタジオの出演者からも思わず笑いが起こった。MCの加藤浩次さんは、同じくスキップを苦手とする川田裕美アナウンサーの名前を出して、「出た出た!川田アナ並みの!」とひどく驚いてみせた。視聴者も多大な衝撃を受けたようで、「釈さん!!!」「爆笑!」など反響が相次いだ。

ほかにもこれまでにモデルの内田理央さんらがスキップを「できない」ことを告白し、テレビ番組などで披露して笑いを生み出してきた。俳優の岡田将生さんもその一人だったが、最近では克服した様子が伝えられている。ツイッターにも「実はスキップできません」といった密かな悩みがつぶやかれており、どうやらスキップができない人は一定数いるようだ。

なかなか教わる機会のないスキップだが、どうしたらできるようになるだろうか。J-CASTニュースは2017年7月14日、子ども運動指導技能協会の西薗一也理事にそのコツを聞いた。

鬼門「逆上がり」にも効果アリ

まず、スキップができない人は2通りに大別される。

「人数的に大多数ではないですが、運動が苦手な人――比較的多くみられるのは、手足をバラバラに動かす『協調運動』が苦手な人です。例えば『ボール投げが苦手な人』や『縄跳びが一回も跳べない人』が挙げられます。また、スキップは左右の『ケン』で構成されるので、ケンケンができない人には物理的に難しくなります」

後者の場合、まずはケンケンの習得から始めなくてはならないという。

では、ケンケンができてスキップができない人はどうしたらいいのだろう。スキップには明確な指導法が存在しないため、同協会はスキップの動作がどのような動きで構成されているかを分解し、できるところから少しずつ難易度を上げる「段階的指導法」を提案する。

「スキップの構成は『右ケン→きをつけ→左ケン→きをつけ』の連続動作です。この間の『きをつけ』の部分ができないとスキップにならず、ただ走るような動作になってしまいます。前に速く進むことを意識してしまうとますますできなくなってしまうので、まずはその場でスキップの構成を練習することで、だんだんとできるようになっていきます」

スキップができることによって、他の運動種目にも好影響が期待できる。スキップの動きは「踏み込み」と「蹴り上げ」の動作のため、走りや鉄棒の逆上がり、サッカーの走り込みからのシュート、バスケットボールのレイアップシュートにも共通する動きだという。

同協会ではスキップの指導動画をYouTubeで公開しており、

運動を苦手としている子がスキップという課題でつまずき、さらに運動に対して苦手意識を持って欲しくないと考えております。たかがスキップなのですが、その『たかが』ができない子が増えてきているのが実際です。私たち協会としてはその『たかが』でも明確な指導法を作り、子どもたちに苦手意識を作らせないことを目標としています」

と、その制作意図を語った。