同点弾の浦和レッズDF遠藤航(右)はアシストしたFW高木俊幸と喜びを分かち合う

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[7.15 Jリーグワールドチャレンジ2017 浦和2-3ドルトムント 埼玉]

 残り5分で訪れたCKのチャンス。FW高木俊幸が蹴り出したCKに対し、ファーサイドにフリーでDF遠藤航が走り込む。ボールが遠藤の元まで届けば決定的な場面となるが、彼の前にポジションを取っていたDF那須大亮がボールに向かって大きくジャンプした――。

 遠藤は思った。「那須さんが触りそうだったので、『何が何でも触るな』」と。「OK!!」と声を出して落下地点に入ると、高木が蹴り出したボールは那須の頭上を越えて、遠藤の元へと届けられる。ドンピシャのタイミングでヘディングで合わせたボールは豪快にネットを揺らし、同点となるゴールが生まれた。

 値千金のゴールを奪った遠藤は、本職の守備でも十分な働きを見せていた。前半は3バックの中央、後半は右CBに入ると、FWピエール・エメリク・オーバメヤンやFWアンドレ・シュールレらを擁するドルトムント攻撃陣に対しても果敢に球際の勝負を挑み、「ボールが入ってきたところにしっかり行けていた」と手応えを得ていた。しかし、自身の得点で2-2の同点に追いついた直後の後半43分に痛恨のミスを犯してしまう。

 中盤でボールを持ったFWエムレ・モルが前線にロングボールを供給。落下点に入った遠藤は「相手のボールが思ったよりも速いボールではなかった。ボールが来たときに後ろで(駒井)善成が『OK』と言ったので、触ろうかスルーしようか悩んだ」末にクリアを試みる。しかし、ヘディングでクリアしようとしたボールは自身の後方に落下。そのボールをシュールレに拾われると、左足のシュートを決められて決勝点となるゴールを献上してしまった。

「後ろの状況が自分には分からなかったけど、善成を信じてスルーしても良かったし、触るならサイドに出すようにすれば良かった。完全に自分のミス」。自身の得点で同点に追い付きながらも、自身のミスからの決勝点献上に悔しさを滲ませた。

(取材・文 折戸岳彦)