独占取材!森岡亮太が明かす、ポーランドでの葛藤、ベルギー挑戦の秘話

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ブルガリアのPFCベロエ・スターラ・ザゴラでプレーする加藤恒平がハリルホジッチの目に止まり、代表に初招集された際に大きな話題を呼んだことは記憶に新しいだろう。

だが、同じく昨季の東欧で、出色のパフォーマンスを披露した男の存在を忘れてはいないだろうか。アギーレ時代には日本代表としてもプレーした、森岡亮太だ。

ポーランド1部のシュロンスク・ヴロツワフで、36試合に出場して8得点9アシスト。シーズンの終盤戦には、一時は降格の危機に瀕していたチームを救う活躍で、MVP級の活躍を見せた。

果たして、彼が見据える未来予想図はどのように描かれているのだろうか。

ベルギーのベフェレンへの移籍で慌しい中、Qolyのライター(カレン氏)が直接取材する機会をゲット!本人の口から発せられた、生の声をお届けしたい。

カレン(以下――):今日はお忙しいところをありがとうございます。LINEではやり取りしていましたが、ご無沙汰です!

森岡亮太(以下、省略):お久しぶりです!

――前にお会いしたのはまだヴィッセル神戸だったので…三年ぶりぐらいですかね(笑)

もうそんなに前ですか(笑)

――さて早速ですが、ポーランドのシュロンスク・ヴロツワフから加入してから約一年半、ポーランドでのサッカーはどうでしたか?

上位チーム(レギア・ワルシャワ、レフ・ポズナニなど)が強かった印象ですね。ただ、その前のシーズンに降格争いをしていたヤギェロニャなんかが今季は二位になったりで、少なからず変化もあるリーグでした。

――たしかに、あの躍進は驚きました。

要所に良い補強をしていた印象です。サイドや前ですね。ただ、ポーランドは、それよりもセンターバックとセンターフォワードに誰がいるか。そのクオリティーが結果に表れるリーグだと思います。

――なるほど。センターバックで言うと、森岡選手が所属したシュロンスクには、ポーランド代表にも名を連ねた、ピオトル・セレバンだったり、イタリアでもプレーしたアダム・ココシュカもいました。

そうなんですが、チームとしては上手くいかない時間が長かったですね。後ろとの連携だったり、なかなかボールを奪えるゲームが少なかったので、その結果苦しい試合が多かったです。

――後ろの選手はしっかりしている印象があっただけにそれは意外ですね。一方、前線で言うと、今季はU-21代表経験者のカミル・ビリンスキがワントップに入ることが多かったようですが。

ビリンスキは、よくボールをもらいに走ってくれるタイプだったので、パスは出せましたね。ただ、彼はボールキープをあまり得意としていないので…前線でタメを作るには工夫が要りました。

――攻守共に悩むところが多かったと。

例えば、自分が前線にサポート行ってもなかなかパスがでなかったり、少しでもボールを前に運んで「繋げるな」と思った矢先に、どこかから「ロングアーリー攻撃」が始まったりで(笑)。そのため、自分の場合は、自ら持ち込ち込んだり、ゴール前で待つというプレーを選びがちでした。

――自分が描くスタイルとは・・・?

全然違いましたね。だから、個人的には今季の出来は全く満足できていません。

――そんな中、ベルギーのベフェレンへの移籍を選びましたが、どういう経緯で今回の話に?

実は昨季からずっと関心を持ってくれていたんです。それが改めて具体的な話になった感じですね。新監督(来季は、かつてベルギー代表DFとしても活躍したフィリップ・クレマンが監督に)が決まってからも、良い話をもらいました。

――システム的にもシュロンスクと近いので、フィットしやすそうな雰囲気もありますが、どうでしょう?

システムは4-2-3-1かユヴェントスも使っている3-4-2-1がベースみたいですね。前線にでかい選手がいるのでロングボールを放り込むこともあるみたいですが、パスで繋いでいくスタイルも採用したいようです。監督からも「サイドに速い選手を置くので、そこにパスを出せる選手が欲しいんだ」と聞いています。

――前線のでかい選手っていうのはジーニョ・ガーノですね。190cmオーバーの高さとその身体能力でユース年代から期待されてきました。

チームから聞かされる話も「あいつへのパスさえあればチームは勝てるのに…」みたいな感じでしたよ。

――そのガーノもまだ23歳と若いですが、ベヴェレンはチーム全体として若い印象があります。

そうですね。たしか、過去には有名になる前のヤヤ・トゥレとかもいたんですよね。

――はい。チームが合併して少し方針は変ったかもしれませんが、前身のKSKベフェレン時代は、コートジボワールのパイプも積極的に使っていた印象ですね。後にローマに行くジェルヴィーニョだったり、アーセナルで活躍したエマニュエル・エブエとかも過去には在籍したりで。

へー、あのエブエもいたんですか。

――先ほどのチームスタイルも含め、実際にベフェレンでプレーした時のイメージはありますか?

んー、正直なところ、こればかりはやってみないとわからないですね。結局どこもそうなんですが、最初に聞かされる話は良いことばかりなんですよ。チームが目指すスタイルとか。でも、それがシーズンが始まってみると継続していくのが難しい。やはり、負けがこんでくると相手チームのスカウティング時間が増えてくるんです。そうすると、いつの間にか、相手の長所を潰すサッカーに変ってしまうんですよ。

――ただ、いずれにせよ、ベルギーでプレーした場合、確実に注目度は上がりますよね。日本でも見られる。

それは間違いないですね。ヘントの久保(裕也)くんもいますしね。

――今までは、その活躍ぶりを取上げることもやっとだったので、Qolyとしても嬉しいです(笑)

ポーランドはなかなか情報が出ないですからね。でも、その中で度々取上げてもらって、本当に有難かったですよ。

――実際にベフェレンに行かれたかと思いますが、どういう印象でしたか?

「村」という表現が近い、めっちゃ小さな町でした。アントワープに車で10分か15分ぐらいのところにあるんですが。普通に牛とか羊とかいますよ(笑)「家の裏が牧場です」っていう感じ(笑)

――なるほど(笑)言葉の問題はどうでしょう?

ベルギー自体がいくつかの言語が飛び交うような文化なので、基本的なコミュニケーションは英語で済ますみたいです。だから、逆にやりやすそうですね。ちなみに、ポーランドは、読めないし、話せないし、聞き取れないし・・・でした(汗)だから、英語が話せる選手とばかり絡んでいましたね。

――と言いつも、現地のテレビ番組にも出演したという情報も…

ずっと断っていたんですよ…あれは渋々です(笑)移籍直後にゴールを取ったりして、それなりのインパクトがあったらしく、ワルシャワのテレビ番組からもオファーがあったみたいです。「それはさすがに無理」と断りましたが(笑)

――生活面はどうでしたか?

生活はしやすかったですよ。ちょっと街に出れば、大体は揃ったので。妻も行く前から楽しんでいるようでした。「あの街にすぐ行ける、あの国にも近い!」みたいなノリでしたね(笑)

――ヨーロッパにいれば、日本でも人気の国もスムーズにまわれますもんね。森岡選手自身は他のリーグに所属する日本人選手との交流はありましたか?

正直、それはあまりでしたね。例えば、ドイツに行くにしても、もちろん日本と比べればアクセスはしやすいんですが、ヴロツワフからだとベルリンには車でなんとか行けるぐらいの距離なんです。

――実は意外に遠い?

ですね。結局、飛行機を使うことになるんですが、飛行機ってなると面倒ですからね。例えば、日本で言うならば、「友達に会いに韓国に行こう」という気構えが求められる感じ。そう簡単には行かないでしょ?(笑)

――たしかに、そう言われると(笑)

ベルギーに行けば、もう少しはマシにはなるかもしれませんけどね(笑)

――ベルギーと言えば、欧州の中では開幕が早いリーグの一つですが、あっという間に新シーズンが始まりますね。

7月後半が開幕戦ですね。ただ、ポーランドのほうがさらに早かったので、心配ないです(笑)あそこは7月中旬にリーグが始まって、冬に中断期間が二ヶ月ありましたから。

――そう言えば、そうですね(笑)ベルギーの冬はどうなんでしょう?

これもポーランドの冬に比べれば、大丈夫でしょう(笑)

――ポーランドは極寒でも有名な国ですからね。

はい(笑)冬は『凍った人工芝』でトレーニングしていましたよ。「スケートリンクかい!」ってツッコミたくなるようなグラウンドで…。「え、これで本当に練習するの?」っていう環境でした。

――過酷さが伝わります。

キャンプの一週間、その環境で二部練ですからね。これは「逆に練習したらあかんやろ!」って言いたくなりましたよ(笑)

――実際に練習は出来るもんなんですか?

とりあえず、トレーニングシューズを履いて、全力では走らないようにしていました。ただ、膝も痛くなるし、あれは本当に辛かったです…。

「日本代表で感じた壁」や「自身が追い求めるプレースタイル」についても語られた第二弾は近日公開予定!乞うご期待!!