学生の窓口編集部

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求人サイト・求人誌を見ていますと「アルバイト募集」というキャッチもあれば、「パート募集」というものもあります。さて、この「アルバイト」と「パート」ですが、どのような違いがあるのでしょうか? 今回はアルバイトとパートの違いについてです。



■アルバイトとパートに法的な違いはありません!

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すっかりカタカナ表記の日本語となっていますが、アルバイトがドイツ語の「arbeit」(労働という意味)に由来するのはみなさんもご存じでしょう。一方の「パート」は英語の「part」で、「part-timer(パートタイマー)」「part-time job(パートタイムジョブ)」あるいは「part-time worker/work(パートタイムワーカー/パートタイムワーク)」からきているわけです。

現在ではどちらも、「常勤ではなく、短期間の非正規雇用の仕事(またその仕事に従事する人)」といった意味ですが、さてこの二つの言葉はどのように使い分けられるのでしょうか?

結論からいえば、これは表現・呼び方の違いであって「アルバイト」と「パート」を分ける法的な根拠があるわけではありません。労働法からいえばどちらも「労働者」になります。また、正規雇用の場合にも法的には労働者であって、そこに違いはありません。

ただし、あくまでも短期間の労働者ということで、条件面において「常勤」なのか「非常勤」なのか、また時給で給与が計算されるのか、「月給」を基本として給与が計算されるのか、さらには賞与規定や退職金の規定があるかないか、といった違いが生じているわけです。

しかし昨今では、アルバイトやパートでも、長期に同じ事業所で働く人、また正社員と同じ仕事をする人が増加しています。この場合には「同一労働 同一賃金」の原則からいえば不公平であると問題になっているのです。

■アルバイト・パートなど非正規雇用の人の待遇を改善しようという動きも


日本では今、非正規雇用の人の待遇面を改善しようという動きがあります。

正規雇用の労働者が「フルタイム労働者」とすると、「アルバイト」「パート」と呼ばれる仕事に就く人は「パートタイム労働者」です。パートタイム労働者の待遇改善を目指して『パートタイム労働法(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)』が改正されました(施行は2015年4月1日)が、同法内では、

パートタイム労働者(短時間労働者)は、「1週間の所定労働時間が、同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」

と定義されています。また厚生労働省の「パートタイム労働法のあらまし」では、

「例えば『パートタイマー』『アルバイト』『嘱託』『契約社員』『臨時社員』『準社員』など、呼び方は異なっても、この条件に当てはまる労働者であれば『パートタイム労働者』としてパートタイム労働法の対象となります」

としているのです。

⇒データ引用元:短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H05/H05HO076.html
⇒データ引用元:厚生労働省「パートタイム労働法のあらまし」
http://www.mhlw.go.jp/topics/2007/06/dl/tp0605-1h.pdf

ですから、アルバイトやパートであっても残業代や休日出勤手当は支給されて当然ですし、また正社員と同じ仕事をしているのにアルバイトやパートにだけ厳しいルールが課せられているというのは不当な待遇といえます。厚生労働省が目指している「同一労働 同一賃金」の原則は、時間はかかるでしょうが、やがて日本でも広く一般常識として根付くのではないでしょうか。そのためには労働者が声を上げることも重要です。

というわけで、アルバイト、パートの違いはあくまでも呼び方の違いです。企業によって主婦の人に働いてほしいから「パート募集」と書こう、学生さんに働いてほしいので「アルバイト募集」と書こう、といった違いにすぎません。つまり企業ごとの解釈による違いなのです。

(柏ケミカル@dcp)