自転車レースの最高峰「ツール・ド・フランス2017」は中盤戦を迎えている。7月13日には第12ステージが行われ、昨年のツールで総合2位に入った地元フランス期待の星、ロマン・バルデ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル)が今大会初のステージ優勝を飾った。

 

この日はフランスとスペインの国境にまたがるピレネー山脈を舞台にした山岳ステージの初日。ツールはピレネー、アルプスの両山脈をいかに攻略するかが総合優勝に向けたカギを握っており、頂点への戦いがいよいよ本格的に始まったといえる。

 

総合首位の入れ替わりもあった。バルデと僅差の3着に入ったファビオ・アル(アスタナ・プロチーム)が、大会2連覇中のクリス・フルーム(チーム・スカイ)を逆転。黄色のリーダージャージ「マイヨ・ジョーヌ」に初めて袖を通している。

 

7月1日に開幕した今年のツール。ここまでの2週間でも様々な出来事があったが、もっとも衝撃的だったのはやはりこれだろう。昨年まで5年連続でポイント賞に輝いていたペテル・サガン(ボーラ=ハンスグローエ)の失格だ。第4ステージの最終盤、各チームのエーススプリンターたちが自らの存在価値をかけて競い合う場面でその落車事故は起きた(※動画1:52のシーンから)。

前日のステージで優勝していたサガンが最後の直線、ライバルの一人であるマーク・カヴェンディッシュ(ディメンションデータ)と接触。激しく転倒したカヴェンディッシュは右肩甲骨骨折の重傷を負い、肘を張る形で故意に危険な走行をしたと判定されたサガンに失格の処分が下されたのだ。サガンはツールだけでなく2015年、2016年と世界選手権を連覇するなど、いまもっともノッている選手の一人であり、その衝撃は大きかった。

 

「バランスを取るための行為でカヴェンディッシュの存在にも気付いていなかった」とチームは処分取り消しを求めたものの裁定は覆らず。27歳のスター選手はまさかの形で大会を去ることになった。なお、負傷したカヴェンディッシュも棄権を余儀なくされたが、同じような落車事故で自身も降着処分を受けたことがあるため、サガンの謝罪を受け入れ、今後に向けて前向きなコメントを残している。