「血、汗、涙」(ユニバーサルミュージック)

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 韓国のボーイズグループ「防弾少年団」が、日韓で大きな人気を呼んでいる。

 2013年に韓国でデビューした防弾少年団は、デビュー直後から「韓国ゴールデンディスクアワード」などで新人賞を独占。今年2月に発売したアルバム『WINGS外伝:You Never Walk Alone』も、GAONチャートの上半期売り上げランキング1位を獲得している。

 一方、日本でも2014年のデビュー以来、人気はうなぎ上りで、今年5月に発売したシングル「血、汗、涙」はオリコン2017年上半期ランキングで11位にランクイン。韓国歌手としては唯一のベスト20位以内に入り、シングル・アルバムを合わせて海外アーティストで最高順位を記録した。さらに、2月から開催したワールドツアーもチケットは完売。日本での13公演では14万5,000人を動員している。

 まさに日韓の音楽チャートを席巻している彼らだが、その人気には韓国メディアも驚きを隠せない。「防弾少年団、2017上半期日韓チャート同時席巻…独走的人気を立証」(Break News)、「防弾少年団、日韓チャートで人気をさらった“トップアイドル”」(スポーツ・ワールド)といった具合だ。

 防弾少年団はなぜ、ここまでブレークしたのか? 2010年に少女時代やKARAが巻き起こしたK-POPブームが下火となって久しいが、彼らの活躍は目覚ましいものがある。

 その理由について、韓国の芸能関係者はこう語る。

「防弾少年団は、メンバー全員が作詞作曲する能力を持っており、ステージを掌握する面でも、パフォーマンスを消化する面でも長けている。そして何より、音楽的な実力が頭ひとつ抜きんでているグループ。CDとステージだけで十分に魅力を伝えられるから、国内はもちろん、海外でも人気を集められる」

 つまり、音楽とパフォーマンスが秀でているため、ファンと接する機会が少なくならざるを得ない海外においても人気を獲得できるし、逆に海外に赴く機会が増えても国内のファンをつかまえられるということだ。韓国のボーイズグループはファンミーティングなどを頻繁に行うことがひとつの特徴だが、防弾少年団はそこに頼らずとも魅力を感じられるというわけだ。

 ただ、彼らが人気を呼んでいる理由は、それだけではない。SNSでの拡散力も強みだ。

 例えばオフィシャルTwitterのフォロワー数は2017年7月12日現在、660万人以上。日本のオフィシャルアカウントは150万人を超えている。これは同じく人気を博しているEXOのフォロワー数(単一アカウントのみ運営、フォロワー約55万人)と比較しても圧倒的だ。

 彼らはSNS上で、リアルタイムに近況を伝えたり、ファンレターを自ら読んだりと“ファン密着型”の活動を積極的に行っている。所属事務所BigHitエンタテインメントの関係者は「SNSにドラマのような日常が毎日新たに投稿されることで、全世界のファンたちが音楽は音楽として、日常は日常として楽しんでいる」と分析しているが、その影響力は今年、米国「TIME」誌で「インターネットで影響力を持つ25人」に選出されたほどだ。

 そして、彼らは、こうしたファンたちに対する感謝を惜しまない。

「ニューメディアの力とファンの力をもらったのは私たちのほうだ」と話し、1000人のファンを招待してネット上で生配信したデビュー4周年パーティーなど、ファンと接する多様なコンテンツをつくり出している。その姿勢について韓国メディア「マネートゥデイ」は「防弾少年団が既存のアイドルと異なる点は、出ては消えるスターの限界を超え、固定ファンの拡張性と持続性にフォーカスした“常連客”狙いの戦略にある」と評価している。ワールドツアーのみならず、インターネットをうまく活用した、国境を越えた固定ファンとのコミュニケーションも怠らない。これも彼らの人気の秘訣だといえるだろう。

 こうした魅力を武器に、今年5月には「ビルボード・ミュージック・アワード2017」で韓国人として初めて「トップソーシャルアーティスト賞」を受賞するなど、日韓のみならず世界中に人気を広げる防弾少年団。今後も、彼らの快進撃から目が離せない。
(文=S-KOREA)