「わが軍の第一撃は避けられない」北朝鮮、在韓米軍の司令部移転を非難
北朝鮮の朝鮮人民軍板門店代表部は14日、在韓米軍の主力である米陸軍第8軍の司令部がソウルから京畿道平沢市に移転したことについて報道官談話を発表し、「(韓国を)永久に占領する企図を露骨にさらけ出した」ものであると非難した。朝鮮中央通信が伝えた。
第8軍司令部はソウル中心部の竜山にあったが、今月11日にソウルから約50キロ南にある平沢に移転した。平沢は朝鮮半島西側の黄海に接し、すぐそばに在韓米軍の烏山空軍基地もある。このことから、司令部の移転は南シナ海や尖閣諸島などでの緊張に対応し、朝鮮半島の外に部隊を展開する事態を想定した動きであるとの見方が伝えられている。
ただそれ以前に、米軍はソウルが北朝鮮の長距離砲部隊の射程内にあることを嫌い、有事に第一撃を受けにくい平沢に司令部機能を移すことで、より柔軟な軍事戦略を取ろうとしているとの分析もある。
北朝鮮にとって見れば、在韓米軍の司令部機能がより安全な立地を確保することは、米韓軍からの攻勢圧力が増すことを意味する。
報道官談話は、「朝鮮半島を海洋勢力と大陸勢力の力が交差する重要な戦略的拠点と見なし、南朝鮮に巣くって全朝鮮を占領し、ひいては世界制覇野望を実現しようとするのが世紀を継いで持続する米帝の対アジア政策目標である」と指摘。
また、「わが軍隊の第1次的な打撃目標になっている南朝鮮占領米帝侵略軍基地は平沢にあれ、釜山にあれ、わが長距離砲兵の無慈悲なせん滅的火力打撃を絶対に避けられない」などと威嚇した。
朝鮮中央通信の報道全文は次のとおり。
朝鮮人民軍板門店代表部代弁人 米帝が無謀な軍事的対決妄動に執着するなら破滅の運命から脱することができない
【平壌7月14日発朝鮮中央通信】朝鮮人民軍板門店代表部のスポークスマンは、最近、米帝が北侵核戦争挑発策動にヒステリックに執着しながら南朝鮮永久占領企図をいっそう露骨にさらけ出していることに関連して14日、談話を発表した。
11日、南朝鮮占領米第8軍司令部庁舎を京畿道平沢のキャンプ・ハンフリーに移転した米帝侵略軍はかいらい政府と軍部の上層と極右保守分子らをはじめとする有象無象まで招き入れて「新庁舎の開館式」なるものを行った。
同日、南朝鮮占領米第8軍司令官はいわゆる「歓迎の辞」なるもので、平沢米軍基地は「韓米同盟の強固さを誇示したもう一つの事例」になると手先らをおだてながら、記者団に基地の内部まで公開して虚勢を張った。
談話は、米第8軍司令部の平沢移転問題について言うなら、米帝が朝鮮人民軍の長距離砲兵火力打撃が怖くて南朝鮮占領米帝侵略軍基地を漢江以南地域に移動展開するために2003年からかいらいと謀議をこらして推し進めてきたことであると暴いた。
また、かいらい軍などは死んでも自分らだけでも生き残ってみようとする愚かな腹黒い下心によることであったとし、次のように強調した。
米帝が北侵戦争の突撃隊、先遣隊である南朝鮮占領米帝侵略軍第8軍司令部の平沢移転劇について大げさにけん伝しているのは、南朝鮮に対する永久占領企図を露骨にさらけ出したことであり、かいらい好戦狂らと結託してあくまでもわれわれと対決しようとしているということをそのまま示している。
朝鮮半島を海洋勢力と大陸勢力の力が交差する重要な戦略的拠点と見なし、南朝鮮に巣くって全朝鮮を占領し、ひいては世界制覇野望を実現しようとするのが世紀を継いで持続する米帝の対アジア政策目標である。
わが軍隊の強大無比の威力についてはっきり知らないというところに、まさに米国の悲劇がある。
わが軍隊の第1次的な打撃目標になっている南朝鮮占領米帝侵略軍基地は平沢にあれ、釜山にあれ、わが長距離砲兵の無慈悲なせん滅的火力打撃を絶対に避けられない。
もし、米帝好戦狂らがわれわれの警告にもかかわらず、引き続き南朝鮮に巣くって無謀な軍事的対決妄動に執着するなら、悲惨な破滅の運命から脱することができない。---