Anly、Beverly、Leola……ストレートな歌声で魅了する“太陽系”シンガーに脚光

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 近年、TwitterやInstagramなどSNSの普及により、様々なカルチャーと結びつけ、歌以外の部分でも自らを魅せるシンガーが増加している。SNSを通じて歌を披露するのみならず、自身の言葉を発信することでも人気を集めたり、YouTubeやSHOWROOM、ツイキャスなど過去にはなかったサービスを活用して自らをブランディングするアーティストも珍しくなくなってきた。そんな昨今のシーンでは、純粋に声や歌でリスナーを魅了する若手シンガー達が再び脚光を浴びつつある。

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 ドラマ『サイレーン刑事×彼女×完全悪女』(フジテレビ系)主題歌「太陽に笑え」でデビューしたAnlyは、「もともと私はロックやブルースが好きだった」と語っている通り(参考:Anlyが1stアルバムに込めた、デビュー以降の経験値「自分の声に対する“好き度”が上がった」)、弱冠20歳とは思えぬ落ち着きを見せながら、内に秘めた熱い感情が滲み出たようなボーカルが特徴的だ。スキマスイッチとコラボした「この闇を照らす光のむこうに」では、大橋卓弥とのデュエットで歌唱力の高さと圧倒的な声量を見せつけ、その実力を知らしめた。アルバム『anly one』を通してどこかノスタルジックな深い声にブルースへのリスペクトを感じながらも、キャッチーなサビや等身大の歌詞からポップミュージックへ昇華させているような印象を受けた。

 また、ドラマ『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』(フジテレビ系)の主題歌・挿入歌を担当し、一躍知名度を上げたBeverlyもハイトーンボイスを武器に広い層から人気を得ている。アメリカやフィリピンでも数々の音楽賞の受賞経験を持つ彼女の魅力として挙げられるのは、存在感溢れるパワフルかつソウルフルな歌声。その堂々とした佇まいは、数々のインタビューで自身のルーツにアリアナ・グランデやビヨンセ、ホイットニー・ヒューストンなどを挙げているのも納得できる。「I need your love」のような歌い上げる印象が強い彼女だが、アルバム『AWESOME』では力強い歌声のみならずブラスやキーボードの華やかなサウンドを背に、時に優しいボーカルを聴かせるなど、異なる一面を見せていた。

 そして2人と同様、歌声そのもので人気を集めているのがLeolaだ。ハワイ語で“声”という意味のLeoと、“太陽”という意味のlaを組み合わせた名前の通り、透き通った明るいボーカルが特徴的である。ドラマ『ラヴソング』(フジテレビ系)にシェリル役として出演した際の彼女は、カリスマシンガーという設定もあり新人とは思えぬオーラをまとった印象だったが、それは単なる設定や役にとどまらない。実際、Leolaは鷲尾伶菜(E-girls / Flower)らを輩出した『EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 3 〜For Girls〜』への出場経験を持ち、歌唱力も歌声も非常にレベルが高い。

 過去にAnlyが「私はちょっと深めな声なので。可愛らしいキラキラした声もいいなって思った」とLeolaについて語っていた通り、Leolaの歌声は伸びやかでフレッシュさがある。(参考:<Anly×Leola対談>新世代の歌姫の素顔「なんでこんなに仲良しなの?」盛り上がって意外な展開へ)しかし、決して甘くはない。だからこそ<あなたに/届けよう/この想いを/送るよ>(「Let it fly」)といったストレートな歌詞も爽やかな気持ちで聴けるのだろう。

 Leolaの最新アルバム『Hello! My name is Leola.』はタイトル通り、彼女の名刺代わりのような作品となっている。Leolaはデビュー以来“ビーチミュージック”をテーマに活動しているが、ファルセットを多用した冒頭の「Sunshine+Voice」から、ストリングスを生かした「Let it fly」やR&B調の「I Believe」まで、同作で聴かせるサウンドは実に幅広い。それでいてどの楽曲もどこか“ビーチ”を感じさせる。どんなジャンルも歌いこなす彼女の凛としたボーカルや、音楽的な可能性を存分に楽しめるアルバムだ。

 先述した対談ではLeolaの名前に“太陽”の意味があり、Anlyは「太陽に笑え」という楽曲があることから2人は“太陽系”を自称していたが、突き抜けた歌唱力と美声を誇るBeverlyも含め彼女たちは“太陽系シンガー”と言っても良いだろう(ちなみにBeverlyには空や太陽のことを歌った「Dance in the rain」という曲がある)。

 彼女たちはこれまで、それぞれドラマや映画の主題歌を担当することで広い層に受け入れられてきた。キュートさや女性らしさよりも、元々の声質を生かした“太陽”の光のように真っ直ぐなボーカルを前面に打ち出しながら、時折聴かせる柔らかさが多くの人の心に響いているのだろう。ぜひ彼女たちのストレートな歌声に耳を傾けてみてほしい。(村上夏菜)