アイリッシュウルフハウンドの特徴

アイリッシュウルフハウンドという犬を見たことはありますか?名前を聞いたことはあっても、見たことがあるという人は少ないかもしれません。そもそも、1年間に生まれるアイリッシュウルフハウンドの子犬の数は10〜30頭と少ないため、アイリッシュウルフハウンドを見たことがないという人が多いのも、仕方のないことなのかもしれませんね。

では、アイリッシュウルフハウンドとはどんな犬なのでしょう。アイリッシュウルフハウンドの一番の特徴はなんといっても世界最大と言われる体高ではないでしょうか。ギネスにも最も体高が高い犬種として登録されています。

アイリッシュウルフハウンドの平均体重は50kg程度で超大型犬に分類されます。また、平均体高は雌で76cm、雄では81cmで大きいものでは1mを超える犬もいます。さらに後ろ足で立ち上がると2mを超えてしまう犬もいるのだそうです。成人男性をも上回る大きさです。
こんなに大きな犬ですから、日本の住宅事情を考えると犬籍登録されているアイリッシュウルフハウンドの頭数が少ないというのも頷けます。

アイリッシュウルフハウンドの見た目はというと、硬いモジャモジャの毛で覆われています。この毛は寒さから身を守り、時には狼の牙からも身を守ったそうです。また、猟犬ならではの筋肉質な体つきもアイリッシュウルフハウンドの特徴と言えるでしょう。

アイリッシュウルフハウンドの歴史

アイルランドが原産地のアイリッシュウルフハウンドですが、元になる犬は紀元前15世紀頃にギリシャからアイルランドに渡ってきたと言われています。そんなに古い歴史を持つアイリッシュウルフハウンドですが、もともとは狼から家畜や人間を守るために必要不可欠な存在でした。狼よりも足が速く、その体格で単独でも狼を倒すことができたことから「ク・ファオイル(勇敢な狩猟犬)」という名前で呼ばれていたそうです。

しかし19世紀に入り、アイルランドで狼が激減したことで使役を失い、さらに大飢饉によって飼育が困難になったことが重なって、19世紀後半にはアイリッシュウルフハウンドは絶滅寸前の危機に晒されます。その後、グラハム大尉を中心とした愛好家たちによって、残っていたアイリッシュウルフハウンドとスコティッシュ・ディア・ハウンド、グレートデーン、ボルゾイ等との交配が行われ、現在の姿になったと言われています。

アイリッシュウルフハウンドの性格

超大型犬に分類される犬種はたくさんありますが、大きい犬は怖いという印象を持たれがちです。実際、アイリッシュウルフハウンドはどんな性格なのでしょうか。

おっとりとしている

見た目からは想像できませんが、アイリッシュウルフハウンドは、おっとりとした優しい性格の持ち主です。人に対して警戒心を持つことがあまりないため、番犬には向いていないようです。

飼い主に忠実

もともと狩猟犬だったこともあり、飼い主や飼い主の家族にはとても忠実です。そのため、しつけがしやすく飼いやすい性格と言われています。

小さな子どもや他の動物と一緒にいても大丈夫

アイリッシュウルフハウンドは温和な性格のため、小さな子どもや小型犬や猫などと一緒にいても仲良くすることができます。しかし、感受性が強く繊細な一面も持ち合わせているため、時に家族以外の人に警戒し、攻撃的になることもあるようです。そのため確実なしつけが必要になります。

アイリッシュウルフハウンドを飼うときの注意点

アイリッシュウルフハウンドを飼う場合には、超大型犬であるがゆえの注意点があります。

環境

寒さには強い犬種ですが暑さには弱いため、飼育をする場合には室内飼育が望ましいでしょう。特に夏場は気温によってクーラーが必要になることもあります。

部屋の大きさも、アイリッシュウルフハウンドの大きさに見合った広さが必要です。日常的に運動ができるような庭もあった方が良いとされています。

寝床には柔らかい敷物やクッションを置き、皮膚にタコができないように注意しましょう。体重が重いため、硬い床に長時間寝ているとタコができ、そこから出血してしまう恐れがあるためです。

運動量

激しい運動は必要ありませんが、超大型犬なりの運動量が必要です。散歩は1日2回、軽いジョギングを取り入れながら1回当たり60分程度行いましょう。

アイリッシュウルフハウンドの気をつけたい病気

アイリッシュウルフハウンドがかかりやすい病気として、以下の病気があげられます。

胃捻転股関節形成不全肥大性心筋症

胃捻転は早食いや食後すぐの運動によって引き起こされると言われています。もし胃捻転になってしまうと、数時間で命を落とす可能性のある恐ろしい病気です。そのため、日頃からの観察が大切です。

股関節形成不全は、遺伝によって発症する場合と階段や滑りやすい床などを歩くことで発症する場合があります。

また、アイリッシュウルフハウンドにかかわらず大型犬がかかりやすい病気の1つとして肥大性心筋症があげられますが、これは大きな体に血流を送るために心臓に負担がかかることが原因と言われています。

いずれにせよ、病気にかからないことが一番ですので、常日頃からの観察と予防のための対策を行うようにしましょう。

しつけ

アイリッシュウルフハウンドは超大型犬であるがゆえに、しっかりとしたしつけを行っていないと事故につながってしまう場合も考えられます。もともと狩猟犬だったこともあり、小さい動物などを見ると本能で追いかけてしまうこともあるため、しつけはきちんと行いましょう。

アイリッシュウルフハウンドの寿命は6〜8年と短いため、飼うのであれば一日のほとんどをアイリッシュウルフハウンドと一緒に過ごせる人がよいでしょう。

まとめ

現在の日本の住宅事情では実際にアイリッシュウルフハウンドを飼うのは難しいとも言われます。
ですが、超大型犬のアイリッシュウルフハウンドを飼うことが長年の夢という人もいるように、小型犬や中型犬では味わうことのできない魅力をアイリッシュウルフハウンドは持っています。
一生のうちにそんな夢を叶えることができたら素敵ですね。