地元が誇る名士でもあったが……

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 ローマ法王の最側近であるジョージ・ペル枢機卿(76)が、出身地であるオーストラリアのビクトリア州警察に、児童への性的虐待容疑で訴追された。

「ここ十数年、アメリカ、イギリス、ドイツなど、欧米では相次いで司祭による性的虐待事件が明るみに出ましたが、ここまで高位の聖職者が疑惑をもたれるのは初めてです」

 というのは全国紙のある外信部デスク。

「枢機卿は世界に100人以上いますが、ペル氏は、法王、国務長官に次ぐナンバー3の財務長官も務める大物。法王の諮問機関『枢機卿評議会』の8人のメンバーの1人でもある。影響の大きさから、世界中でこの件が報じられています」

 そもそも豪州でも、すでに数年前から司祭による性的虐待が問題になっていて、シドニー大司教でもあるペル氏も“監督責任”を追及されてはいた。

地元が誇る名士でもあったが……

「『あまりこの問題に関心を払っていなかった』『司祭の言い分を信じた』などといった言い逃れが多く、非難を浴びていたんです」(在豪ジャーナリスト)

 ところが、次第にペル枢機卿自身の罪が指摘されるようになった。

「決定的だったのが、公共放送ABCのルイズ・ミリガン記者が書いた『枢機卿(カーディナル):ジョージ・ペルの上昇(ライズ)と転落(フォール)』という本。5月に刊行されたばかりですが、ペル氏がまだ地元教会の司祭だった1970年代に、聖歌隊の少年に性的虐待をした疑いを指摘していて話題だったのです」(同)

 しかし、本人は疑いを全面否定。法王庁も「疑いを晴らす」と言明。フランシスコ法王から帰国の許しを得たペル氏は、7月18日に故郷の裁判所へ出廷する。運命やいかに!

「週刊新潮」2017年7月13日号 掲載