たった1通のLINE。

その巧拙が恋愛の勝敗を決めかねないが、恋愛マニュアル情報は巷に数多くあれど、LINEの正解を教えてくれるコンテンツはほぼ見当たらない。

男女でLINEに対する捉え方は、全く異なるようだ。

あなたが送るそのLINE、気づかぬうちに間違えていないだろうか。




Q1:突然来た元カノからのLINE。これって何のサイン?


会議中に突然来た、元カノ・さくらからのLINE。

それを見た瞬間、彼女との思い出が走馬灯のように蘇る。何と返信を打って良いか分からない自分がいた。



さくらとは3年ほど前に別れた。原因は、結婚観の違い。

アラサーの恋人同士なら一度は通る道かもしれないが、当時31歳で仕事が楽しくて仕方がなかった僕には、結婚はまだ先の話だった。

一方のさくらは2つ下で、当時29歳。30代になる前の駆け込み婚ラッシュで、本人も焦っていたのだろう。

彼女は、どうしても結婚したかった。
でも、僕はまだ決心がついていなかった。

結局3年付き合っていたが、呆気なく破局。どんなに愛し合っても、結局女性は結婚しないと納得してくれないのかと、身を持って感じた。

そして僕と別れてたった半年後。彼女は結婚した。

しかも10歳くらい年上の、投資家だと言う。その乗り換えの早さに驚くと同時にショックを受けたのは言うまでもない。

そこから僕はまだ独身。一方のさくらは、素敵な旦那と幸せいっぱいのはずだ。

しかし突然来たこのLINEは、一体何を意味するのだろうか?戸惑いながら、返信を打つ。



元カノから来たこのLINEは何を意味する?続くLINEのやり取り




まるで時間など経っていないかのごとく、サラサラと続く文章。戸惑っているのはどうやら僕一人だけらしい。

頭の中で状況を整理しようと思っても、こういう時に限って頭は働いてくれない。流されるままに、返信を打つ。




時計にチラリと目を向ける。

-15時55分。

酔っ払うにはまだ早い時間だ。別れてから、しばらくLINEが続いていたならばまだ分かる。付き合っていた恋人と、友情関係になる人もいるだろう。

でも僕たちは、仲良しこよしの友達関係になんて、なっていなかった(正確に言うと、なれなかった)。

風の噂で相手のことを聞くくらいで、ましてやLINEなんて、別れてから一度もしていない。

最後にLINEをしたのは、僕の家に置いてあったさくらの化粧品をどうする?みたいな会話だった気がする。

大きく深呼吸をし、返信は少し考えることにした。もちろん、会議の内容なんて全く耳に入ってこなかったけど。




Q2:元カノが「会いたい」と言うとき。それは何を意味する?


なんと返信をすれば良いのか分からないまま、気がつけば数日経ってしまった。

あの時結婚を拒んだものの、最近家庭がある友達を羨ましく感じる時がある。気がつけば周りは皆、家庭を持ち始めており、休日に遊べる友人も減ってきた。

何より独身も飽きてきた。

「あの時、結婚してれば変わったのかな」

今さら“もしも”なんて言っても仕方がないことは分かっている。それでも、突然きたさくらからのLINEに、自分の中で“もしも”を唱えずにはいられなかった。

そんなことばかり思い浮かべていると、またさくらからLINEが入った。




最後の一文を、何度も読み返す。

-久しぶりに、会いたくて。

意を決し、返信を打った。



元カノからの連絡に浮き足立つ男。果たしてその真意は?


久しぶりに再会する元彼女。男は思い出を、簡単には消せない


久しぶりの再会にふさわしい店はどこだろうかと散々考えた挙句、広尾にある『然(sabi)』にした。

この店なら雰囲気も良く、カウンター席の目の前にある囲炉裏で料理を楽しみながら、ゆっくりと会話ができる。

いきなり個室よりも、オープンに会話を楽しめつつも、且つそこまで席数が多くない、半個室のような店が最適だと思った。




「相変わらず、ゆう君は素敵なお店をたくさん知ってるね。」

久しぶりに再会したさくらはすっかり“妻の顔”になっていた。

前はどこか不安げな、どこか壊れてしまいそうな脆さが垣間見れたが、今はすっかり、目に見えぬ優しいオーラに包まれている。

でも、付き合っていた当時の可愛さは残ったままだった。そのまま素直に口にすると、さくらは嬉しそうに微笑んだ。

「ゆう君は今も独身なの?結婚は?」

「してないよ。見てのとおり、仕事ばかりしてるよ。」

「ふぅ〜ん。それって、私が忘れられないってことかな?」

ケラケラと笑いながら、囲炉裏の上に乗ったブイヤベースを見つめるさくらに懐かしさを覚える。そうだ、さくらはこうやって、無邪気に笑う女性だった。

-旦那とどう?うまくいってる?今、幸せ?

聞きたいことは山ほどあるのに、妙な男のプライドが邪魔をし、世間話や思い出話ばかりしてしまう。

-何で急に連絡してきたの?

結局、一番聞きたかったこの質問が聞けないまま、食事は終わった。最後に軽いハグをした時、ふんわりと、懐かしい香りが体を包んだ。

その残り香が忘れられない翌日、さくらからお礼のLINEが入っていた。






でも結局、その後さくらから連絡はこなかった。

何を期待していたのかは分からない。けれども、妙な寂しさと悶々とした気持ちだけが残ったのは僕だけなのだろうか。

なぜこのタイミングで急に連絡をしてきて、ご飯に行ったのか。一体何を求めていたのだろうか。

読めない女心に、思い出を重ねあわせていた。

▶NEXT:7月16日日曜更新予定
LINEの答えあわせ【A】:突然連絡をしてきた彼女。男には分からない女の本音