日本代表でのキャリアは半年程で終わったアギーレ監督。その間、ともに戦った本田のパチューカ入りに何を思うか。 (C) Getty Images

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 本田圭佑が加入したことで、メキシコ・プリメーラ・ディビシオン(1部リーグ)のパチューカは一気に日本での注目度が高まっている。

 メキシコ中央部に位置するイダルゴ州の州都に所在するメキシコ最古のクラブは、かつて福田健二(現在は横浜FCの強化ダイレクターを務める)が在籍していたことでも知られているが、もうひとり、日本サッカーに縁の深い人物にとっても重要なキャリアを刻んだクラブである。
 
 それは、ハビエル・アギーレ、前日本代表監督だ。メキシコ代表、オサスナ、アトレティコ・マドリー、レアル・サラゴサ、エスパニョールといったスペインのクラブの監督を歴任した智将は、1998年から2001年までパチューカの監督を務めた。
 
 95年、現役時代にプレーしたアトランテで指導者としてのキャリアを開始した彼にとって、パチューカは2つ目のクラブ。そして、彼は指揮官として初めてのタイトルを獲得した。99年のインビエルノ(当時の後期リーグ)優勝だった。
 
 現在、パチューカはメキシコだけでなく、北中米を代表するクラブとしてクラブワールドカップに出場するほどの強豪となったが、その基盤を作ったのはアギーレである。クラブにとってのレジェンドだが、逆に彼にとっても思い出のクラブだという。
 
 過去に『マルカ』のインタビューでは、「パチューカのことは、とても愛している。偉大なクラブで、組織もしっかりしており、素晴らしいスポーツ施設を備えている」と語っている。
 
 パチューカは今年4月、CONCACAFチャンピオンズ・リーグ決勝でティグレスとの同国対決を制し、5度目の北中米カリブ王者に輝いたが、決勝を前に、「愛するクラブが素晴らしいゴールを切れるよう、彼らの幸運を祈っている」とのメッセージを、UAE(当時、アル・ワフダを率いていた)から送っていた。
 
 パチューカの会長、ヘスス・マルティネスとも良好な関係も続けており、2年前、アギーレがサラゴサ指揮時の八百長疑惑で告発された際(これが原因で日本代表監督も解任)には、「彼は、自分で稼いでいない金には一切手を付けない人間だ」と、アギーレの清廉さを主張し、身の潔白を訴えている。
 
 そんな、前日本代表監督との縁が深いクラブに、新戦力として加わることになり、マルティネス会長と握手を交わした本田。かつてのボス同様、クラブの歴史に残る存在となれるか。31歳の新たな挑戦から目が離せない。