北戴河は、北京市から東へ約300キロの河北省秦皇島市の海側にある一地域名で、近くには万里の長城の東端、山海関があることでも知られている、中国屈指の高級避暑地。(ネット写真)

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 中国共産党の現役最高指導部と引退した党長老らが毎年夏、避暑地の河北省北戴河に集まり、今後の政策や党内人事を決定する非公式会議、北戴河会議が間もなく開催されるとみられる。

 今秋、中国共産党第19回全国人民代表大会(19大)の開催を控えている。今回の北戴河会議で、19大の党指導部人事決定にどう影響するかが焦点だ。現職の7人の中央政治局常務委員の大半は、年齢などの理由で退任確実とされる。その後任と反腐敗運動の推進役である王岐山氏の去就が注目されている。

 中国人民解放軍機関紙「解放軍報」は11日、武装警察部隊が管轄する雲南省森林管理総隊で、退役を迎える一人の営(大隊)級幹部がすでに北戴河に療養に行ったと報じた。

 当局はこの報道を通じて、非公式の北戴河会議の開催が近いことを示唆した。

 英紙「フィナンシャルタイムズ」が6月下旬に掲載した記事では、今秋に定年退職を迎える中央政治局常務委員の後任をめぐって、習当局と江派長老らとの間で激しい駆け引きが行われるだろうと推測する。 

 中国国内在住のフリージャーナリストの劉逸明氏はラジオ放送「希望の声」に対し、今回の北戴河会議で激しい対立がないとの見解を示した。「今の習近平氏は人事を主導的に行うことができる。参加者からアドバイスを聞く程度にとどまるだろう」。

 中国軍元高官の辛子陵氏は大紀元に対して、「習氏はすでに党内の主導権を完全に掌握したため、長老らによる『干渉』はもうない。19大後の中央政治局は習近平氏、李克強氏と王岐山氏を中心とする指導部となる。習陣営の栗戦書氏と汪洋氏も政治局常務委員に抜擢される可能性が高い」と話した。

 また、辛氏は19大前に習陣営と江派の間に最後となる対決があると指摘する。「江沢民と曽慶紅を失脚させ、法輪功迫害問題を解決しなければ、習近平氏には19大の閉幕後に多くの悔いが残るだろう」との見方を示した。

 一方、「解放軍報」の報道から、今年の北戴河会議に軍の大隊長のような一般幹部が集まっているなら、党最高指導部が参加しない可能性も否定できないという見方もある。

(翻訳編集・張哲)