金正恩氏がICBM発射を現地指導した際の写真に、新型メルセデス・ベンツと見られる車両が写っている(朝鮮中央通信)

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米政府系のボイス・オブ・アメリカ(VOA)は14日、北朝鮮に禁輸品であるはずの高級外車が輸入されているもようだと報じた。

北朝鮮の朝鮮中央通信は、金正恩党委員長が4日に大陸間弾道ミサイル発射を現地指導した際の写真を複数、配信した。

VOAはそのうちの1枚を分析。そこに写り込んだ1台の乗用車について「車両の後部しか写っていないものの、全体的なデザインがドイツ製メルセデス・ベンツの新型Sクラスと同じである」と指摘している。

たしかに写真を見る限り、具体的にどのモデルかは確認が難しいにせよ、VOAの指摘どおり2013年以降に出荷されたベンツのSクラスであると判断して間違いないようだ。

では、この車が誰のものであるかと言えば、「走り屋」「クルマ好き」として知られる金正恩党委員長の愛車のひとつであると見てまず間違いなかろう。

北朝鮮に対しては国連安全保障理事会の制裁決議により、ぜいたく品の輸出が禁じられているが、ベンツももちろん、ここに含まれる。

ちなみにベンツの日本版ウェブサイトを参照したところ、Sクラスで最も高価な「マイバッハS600」のメーカー希望小売価格が2626万円、最も安価なS300hでも同998万円となっており、ここに様々なオプションを加えることで、価格はより高額となる。

これが正恩氏の愛車であるならば、防弾ガラス・装甲などの特殊な仕様が施されているはずで、その総額はとんでもない金額になることだろう。

しかしそれにしても、父親の時代までの秘密主義をかなぐり捨て、最新兵器から自分の「ヘンな写真」まで気前よく自国メディアで公開してしまう正恩氏だが、自分が乗っている車を知られて不安ではないのか。

米韓の軍部内には正恩氏に対する「斬首作戦」の推進論がある。実行するなら、正恩氏の「愛車情報」はこの上なく重要となるからだ。

ちなみ韓国の情報機関・国家情報院によれば、北朝鮮当局は普段から正恩氏の行動を秘匿することに気を使っており、正恩氏の公開活動の多くは明け方に行われ、地方を訪問する際は専用車に乗らず幹部の車に乗っているとも言われる。

となると、このベンツもダミーである可能性はあるが、それにしてはカネがかかり過ぎているように思える。

それともうひとつ、気になることがある。

上記のような事情もあり、普通の人と同じトイレを使えない正恩氏は、愛車に専用の装備を積んでいると言われる。

もしかしたらこの新型Sクラスは、世界に1台だけの「トイレ機能付きメルセデス・ベンツ」なのだろうか。

(参考記事:金正恩氏が一般人と同じトイレを使えない訳 )