ハイエンドデスクトップPC向けCPU「Ryzen Threadripper」(ライゼン・スレッドリッパー)の価格をAMDが正式に発表しました。予定通り2017年夏に発売されるハイエンドモデル「Ryzen Threadripper 1950X」は、Intelのハイエンドモデル「Core i9-7900X」を圧倒する性能にもかかわらず、同価格で登場することが分かりました。

AMD Corporate: Ryzen Onslaught Continues with Ryzen Threadripper and Ryzen 3 Product Updates | Community

https://community.amd.com/community/amd-corporate/blog/2017/07/13/ryzen-onslaught-continues-with-ryzen-threadripper-and-ryzen-3-product-updates

AMDのハイエンドデスクトップPC向けCPU「Ryzen Threadripper」がどんなCPUなのかは、以下の記事を見ればよくわかります。

16コア/32スレッドのハイエンドCPU「AMD Ryzen Threadripper」まとめ、IntelのハイエンドCPUを打ち倒せるのか? - GIGAZINE



AMDはハイエンド向け「Ryzen Threadripper」と低価格帯の「Ryzen 3」について、ムービーで価格&発売時期を発表しました。

AMD Ryzen™ Threadripper™ and Ryzen™ 3 Product Updates - YouTube

AMDのリサ・スーCEOに対して、「今年はすでに信じられないほど忙しい年になっているよね」と話しかけるジョン・テイラー・マーケティング担当上席副社長。



「ええ、Ryzen 7シリーズに始まって……」



「Ryzen 5」



「グラフィックボードのRadeon RX5xxシリーズ」



「サーバー向けプロセッサーのEPYC」



「Radeon Vega Frontier Edition」



「今日、新製品についてさらに話しましょう」



まず、低価格帯の新Ryzen「Ryzen 3」について。4コア/4スレッドの低価格帯に「Ryzen 3 1200」(定格3.1GHz/ブースト3.4GHz)と「Ryzen 3 1300X」(定格3.5GHz/ブースト3.7GHz)がラインナップされます。



SKUや価格、性能については具体的な情報はありませんでしたが、Ryzen 3のリリースは、2017年7月27日(木)に世界同時発売になるとのこと。



きわめてあっさりとしたRyzen 3の発表に続いては、注目のハイエンド向けCPU「Ryzen Threadripper」。IntelのCore i9と激突するコンシューマー向けCPUの最高峰のモデルです。



「Ryzen Threadripper」については、12コア/24スレッドの「1920X」(定格3.5GHz/ブースト4.0GHz)と、16コア/32スレッドのハイエンドモデル「1950X」(定格3.4GHz/ブースト4.0GHz)が登場します。なお、Ryzen 7同様にXFR機能があるのか、ブーストアップされるのは2コアなのかなどの詳細な説明はありませんでした。



さっそくRyzen Threadripperの性能を見せるべく、ロバート・ハロック氏がCinebench R15によるデモを披露してくれるとのこと。



画面中央が「Ryzen Threadripper 1920X」で右端が10コア/20スレッドの「Intel Core i9-7900X」



同時にレンダリングテストをスタート。



「1920X」はIntelの現時点でのハイエンドモデル「Core i9-7900X」より速くレンダリングが完了しスコアは2400オーバー。対するCore i9-7900Xは2100どまり。



「1920Xは素晴らしい出来ね。1950Xはどう?」と話しかけるスーCEOに対して、「16コアモデルの1950Xには興奮すると思うよ」とハロック氏。



1950Xのスコアは驚異の3000オーバー。16コア/32スレッドの威力をまざまざと見せつけました。



「いったいいくらなの?」と気になる価格を尋ねるテイラー副社長。



「できるだけ多くのユーザーにRyzen Threadripperの素晴らしい性能を試して欲しい」と話すスーCEOは、1920Xが799ドル(約9万円)、ハイエンドモデルの1950Xが999ドル(約11万円)という価格を発表しました。IntelのCore i9-7900Xが999ドル(約11万円)であることから、より高性能な1920Xを20%安く、性能で圧倒するハイエンドモデルの1950Xを同価格でリリースするという、Intelを完全にたたきつぶすための戦略的な値付けというわけです。



Ryzen Threadripperのリリースは2017年8月初旬だとのこと。予定通り「2017年夏」に、いよいよIntelハイエンドモデルを超えるAMD Ryzen Threadripperが登場することになりそうです。



IntelのハイエンドCPU「Core i9-7900X」は高価なだけでなく、グリスバーガー状態による発熱問題を抱えているため、PCI-Expressが60レーン対応とより高性能&低価格なRyzen Threadripper 1920Xは手強すぎるライバルになりそうです。

Intelの新ハイエンドCPU「Skylake-X」はグリスバーガー状態による爆熱問題を抱えていると判明 - GIGAZINE



IntelはCore i9-7900Xより高性能なモデルを2017年内にリリースする予定ですが、IntelのCore-Xシリーズはコア数が増加するに従って周波数を抑制しなければいけないという傾向があるため、今後リリース予定の12コア以上のSkylake-X世代「Core i9」では、グリスからソルダリングへの仕様変更を余儀なくされるかもしれません。

また、Ryzen Threadripperには、10コア・12コア・14コア・16コアの合計9種類のSKUがあると予想されており、16コア/32スレッドには849ドル(約9万7000円)という低価格モデルを準備しているとの噂もあります。Ryzen Threadripperの10コア・12コアモデルが800ドル(約9万円)以下で販売されることになったため、IntelのSkyalake-XおよびKaby Lake-Xシリーズは苦戦することが避けられない情勢です。