「引っ込み思案のダメな自分を変えたかった」
窪田麻佑


「透き通るような白い肌」という決まり文句があるけれど、心からそう思える美肌に出会うことはほんどない。でも、彼女の肌は限りなく透明に近かった。

メイク前の窪田麻佑さんの頬は、アロエゼリーのようにプルンプルンで透き通っているのだ。アーモンド型のつぶらな瞳は、黒真珠のように深みがある。おまけに、写真で見て通りの完璧なスタイル。




幼少の頃から、モテモテのお姫様人生を送って来たのだろうと想像したけれど、そうではなかった。東京の下町に暮らす麻佑さんは、コンプレックスの塊だったのだという。

「小さい頃から自分に自信がなくて、極度の引っ込み思案でした。あがり症で人前に出るのが苦手だったので、教室で手を挙げて発言する人がスーパースターに見えました。中学に入ってからも運動音痴の帰宅部で、いつも下を向いて家に帰るような生活を送っていたんです」




いまとなっては信じられないけれど、教室の“座敷わらし”のような存在だったのだ。でも、いまの麻佑さんは、堂々としているし、キラキラ輝いている。

「私は、そんな自分を変えたいと思っていました。自分に自信を持って、たくさんの人とちゃんとお話しができるような人間になりたいと、自分を変えるきっかけを探していたんです」

このままの自分じゃダメだと感じた麻佑さんは、引っ込み思案やあがり症を克服するために、劇薬を投入した。否が応でも人目にさらされる、ミスコンに応募したのだ。




「大学生の時に、着物コンテストとかアジアのモデルのコンテストに応募しました。当時は全然準備をしていなかったので、特別賞をいただく程度の成績でしたが、それでもちょっと自信がついたというか、変わるきっかけになりそうな予感がしたんです」


ミスコンに応募し、そこから麻佑さんの人生が少しずつ変わり始める!




迷える女子が夢を見つけることを応援したい


そこから、麻佑さんの人生が少しずつ変わり始める。就職して社会人として働きながら、モデル事務所に登録。ウォーキングなど基礎のレッスンを受けて、いくつかのミスコンに応募したのだ。

「ミスコンに出てよかったことは、セルフプロデュース能力が身についたことです。自分のことが客観的に見られるようになり、自分の容姿や話し方、話す内容が相手にどう受け取られるのかがわかるようになったんです」

そうして応募したいくつかのミスコンのなかに、ミス・グランド・ジャパンがあった。

「ミス・グランド・ジャパンは、ほかのコンテストとちょっと違って、きれいとかわかいいだけが選考基準ではないんですね。ひとりの人間としてどういうビジョンを持っているか、それを正しく相手に伝えることができるか、といったことがトータルで評価されます」




2015年度のミス・グランド・インターナショナルの予選であるミス・グランド・ジャパンのファイナリストに勝ち抜く過程で、麻佑さんは他者とのコミュニケーションが苦手だというコンプレックスが、次第に解消されていくのを感じ取ったという。

「若い女性で、自分に自信があってヤル気も満々、という人は少ないと思います。自分が成長できる場とか、自信を持てるきっかけはいくつもあると思いますが、私にとってはミス・グランドでした。もし、同じような女性がいたら、苦手なことがたくさんある弱い自分を克服するきっかけとして、勇気を出してチャレンジしてほしいです。今後は、そういう女性を応援することが私の役割だと感じています」




六本木で食べるケーキが明日への活力


苦手意識を克服し、自身の役割に意識的になった麻佑さんは、ミス・グランド・ジャパン2017のオフィシャルトレーナーとして、女性たちの新たなチャレンジをサポートする。

そして勤めていた会社を辞めて、この夏から新たに事業をスタートすることを決めた。

「パーソナルカラーや骨格診断をベースに、トータルアドバイスを行う事業を立ち上げました。みなさんの魅力を引き出すことをお手伝いする内容で、たとえば自分が好きな色とかファッションが、必ずしもご自身に似合うとは限りません。世界のミスコンで培ったセルフプロデュースのノウハウを、みなさんと共有したいと考えています」




麻佑さんの事業の詳細は公式ホームページをご覧いただくとして、そんな彼女がもっとも寛げる都内のスポットを紹介してもらおう。

「大学が横浜方面だったので学生時代はあまり縁がなかったのですが、社会人になってから六本木に行くようになりました。なかでも、六本木ヒルズの『HARBS』が好き。こちらのケーキはポーションがたっぷりで、これが私の“ご褒美ケーキ”なんです。ミスコンの大会が終わった後とか、仕事が一区切りついたお祝いとか、ここでケーキを食べると幸せな気持ちになって、次もがんばろうと前向きになれるんです」

ミスコンを通じてコンプレックスを解消し、前向きな同世代の女子との出会いで自分も事業を始めることになった。こんな人生を、ご自身では予想していなかったという。

そして次は、迷える女子たちが目標や夢を持つためのお手伝いをしたいと麻佑さんは語る。コンプレックスや心の痛みを解消する方法は、自分で経験した麻佑さんだからこそ的確に伝えることができるのだ。