サーフィンツアーが開かれる予定の侍中海岸(画像:人民網)

写真拡大

北朝鮮の高官や建築家十数人が最近、スペインの地中海沿岸のビーチリゾートやテーマパークの視察に訪れたと、スペイン紙エル・コンフィデンシアルが報じている。

視察の理由についてマドリッド駐在の北朝鮮大使館関係者は、同紙の取材に対し、元山(ウォンサン)で建設を進めているリゾート施設の参考にするためのものだと明かした。

イタリアとフランスの視察後にスペインに入国した彼らは、バルセロナのサグラダ・ファミリアやモンジュイックの丘などの観光名所には目もくれず、海岸線に沿って南下した。

「ノウハウ知りたい」

最初に立ち寄ったのはカタロニア州タラゴナ県のポルト・アベントゥーラ。ヨーロッパで一番高いジェットコースターがあることで知られるテーマパークだ。

代表団は次いで、バレンシア州アリカンテ県にあるテラ・ミティカを訪れた。地元ベニドルム市のトニー・ペレス市長を訪ね、観光インフラのマネージメントなどについて説明を聞いた。

次にヨーロッパ最大規模の水族館を見た後、バレンシア州オロペサ・デル・マルにある巨大ファミリーリゾート、マリナ・ドルを訪れた。150万平米の敷地に6500床規模のホテル、大規模なスパ、サッカー場などがある巨大リゾートだ。

北朝鮮大使館の関係者は4日間に及んだ今回の視察について「われわれは元山(ウォンサン)に、マリナ・ドルほどの大きな新しいリゾートの建設を進めている、完成は2018年だ」と述べた。また、「スペインは毎年数百万人の観光客を惹きつけているが、我々の目標は観光客の誘致とホテルなどのインフラ管理がいかに行われているかを知ることだ」とも述べた。

同紙は、「北朝鮮は、スペイン観光の目玉のレプリカを自国に作りたいのだろう」と皮肉っている。しかし、各施設の視察は数十分にとどまり、熱心に観察している様子ではなかったという。

国際社会の経済制裁で深刻な外貨不足に陥っている北朝鮮は、観光開発に力を入れている。元山郊外ではスキー場など様々なリゾート施設を建設したり、サーフィンツアーを誘致したりしている。当局は外国人観光客100万人誘致を目標に掲げている。

(関連記事:北朝鮮が観光客100万人を誘致…誰が行くのか!?

しかし、北朝鮮を訪れた米国人学生が長期抑留の末に死亡したり、北朝鮮ツアー最大手と言われている中国の旅行会社の代表が中国当局に逮捕されたりするなど、同国のイメージは悪化する一方だ。観光業の前途には暗雲が立ち込めている。

(関連記事:中国当局が旅行会社社長を逮捕か…北朝鮮観光の最大手、制裁の一環?)